酒田五法とは?「5つの天気予報」で読むFXチャートの転換サインを図解でやさしく解説

わからない前提で解説 5歳でもなんとなく分かるFX用語!

酒田五法とは?
「5つの天気予報」で読むFXチャートの転換サインを図解でやさしく解説

このページでは、酒田五法の5つのパターン ― 三山(さんざん)三川(さんせん)三空(さんくう)三兵(さんぺい)三法(さんぽう)について、FX初心者にもわかりやすく完全解説します。

酒田五法を説明するパンダキャラクター
STEP 01

なんとなく理解しよう!

5歳でもわかる超かんたん解説

今から300年くらい前、日本の山形県に「お米の値段を当てる天才」がいたんだ。その人の名前は本間宗久(ほんまそうきゅう)さん。宗久さんは毎日お米の値段の動きをジーッと観察して、「あっ、このパターンが来たら次はこう動く!」っていう5つのルールを見つけたんだよ。それが酒田五法(さかたごほう)なんだ。

酒田五法は、いわば「チャートの天気予報」みたいなもの。空を見上げて黒い雲がモクモク出てきたら「あ、雨が降りそう」って予想するよね? それと同じで、チャートに特定の形が出てきたら「あ、値段が上がりそう」「下がりそう」って予想できるんだよ。

5つのパターンを天気で例えると、こんな感じだよ。三山(さんざん)は、空に大きな入道雲が3つ並んだらそろそろ雷雨が来るサイン。値段が3回上を試して抜けなかったら「もう上がれないよ、下がるよ」ってこと。三川(さんせん)は反対に、暗い雨雲が3回通り過ぎたらいよいよ晴れるサイン。値段が3回下を試して抜けなかったら「もう下がらないよ、上がるよ」ってこと。三空(さんくう)は、空にポンポンと穴が3つ空くくらい急に天気が変わる日。値段がすごい勢いで動いたけど「さすがにやりすぎ、反対に動くよ」ってサインだよ。三兵(さんぺい)は、お天気マーチング。兵隊さんが3人並んで同じ方向に行進しているように、値段が同じ方向に3回続けて動いたら「この流れはしばらく続くよ」ってこと。三法(さんぽう)は、嵐と嵐の間の静かな時間。大きく動いた後にちょっとお休みして、またドーンと同じ方向に動くパターンだよ。

面白いのは、この5つの法則が300年も前に生まれたのに、今でもFXやいろんなチャートで使われていること。なぜかというと、チャートの形を作っているのは人間の「欲しい!」とか「怖い!」っていう気持ちで、人間の気持ちは300年前も今も同じだからなんだ。だから今でもローソク足チャートを見ながら「あっ、これは三兵だ!」って判断できるんだよ。

つまり、酒田五法を整理すると…

酒田五法:江戸時代の天才・本間宗久が見つけた、チャートの動きを予測する5つのパターン。

三山(さんざん):3回天井を試して下がるパターン。「もう上がれない」のサイン。

三川(さんせん):3回底を試して上がるパターン。「もう下がらない」のサイン。

三空(さんくう):窓(ギャップ)が3回出たら反転のサイン。「やりすぎ」の警告。

三兵(さんぺい):同じ方向のローソク足が3本続くパターン。「流れが続く」のサイン。

三法(さんぽう):大きな動きの後にお休みして、また同じ方向に動くパターン。

酒田五法 ― 5つのパターン早見表 チャートの「天気予報」で値動きの未来を読む 三山(さんざん) 天井のサイン ― 下がるよ 3回天井を叩いて下落 三川(さんせん) 底のサイン ― 上がるよ 3回底を試して反発上昇 三空(さんくう) やりすぎ ― 反転するよ 反転 窓3連続で反転警告 三兵(さんぺい) 行進 ― この流れは続くよ 赤三兵(上昇) 黒三兵(下落) 三法(さんぽう) お休み ― 動いて休んでまた動く 大陽線 小休止 再上昇

酒田五法の5パターン一覧。ローソク足の並び方で「天井」「底」「継続」「反転」「休憩」を見抜きます。

酒田五法の詳細を解説するパンダキャラクター
STEP 02

さらに深掘ってマスターしよう!

もっと詳しい本格解説

酒田五法(さかたごほう)とは、江戸時代の米相場師・本間宗久が考案した、ローソク足チャートのパターンを体系化した日本発祥のテクニカル分析手法です。「三山」「三川」「三空」「三兵」「三法」の5つのパターンで構成されており、約300年の歴史を持ちながら現代のFX・株式・暗号資産の分析でも世界中のトレーダーに使われ続けています。金融庁が監督する国内FX市場においても、プライスアクション分析の基礎として広く認知されています。

三山(さんざん)は、上昇トレンドの終わりを示す天井圏の反転パターンです。価格が3回ほぼ同じ水準の高値をつけた後に下落に転じる形を指します。3回も高値を突破できなかったということは、その水準に強い売り圧力(レジスタンス)が存在し、買い手の力が尽きたことを意味します。三山の中でも特に有名なのが「三尊天井(さんぞんてんじょう)」で、これは海外では「ヘッドアンドショルダー」と呼ばれています。真ん中の山が最も高く、左右の山が低い形になるのが特徴です。三山を確認したら、ネックライン(3つの谷を結んだ線)を下に割った時点が損切りライン設定を伴う売りエントリーの目安となります。

三川(さんせん)は、三山の正反対で、下降トレンドの終わりを示す底値圏の反転パターンです。価格が3回ほぼ同じ水準の安値をつけた後に上昇に転じる形です。3回も安値を割り込めなかったということは、その水準に強い買い支え(サポート)があることを意味します。三川の特殊な形が「逆三尊(ぎゃくさんぞん)」、つまり逆ヘッドアンドショルダーです。三川は押し目買いのポイントを見つけるのに非常に有効で、ネックラインを上に抜けた時点が買いエントリーの目安になります。ただし、3つ目の安値が前の安値より明らかに深い場合は三川とは言えず、下降トレンド継続の可能性があるので注意しましょう。

三山(天井)と三川(底)の見方 三山(トリプルトップ) 天井ライン ネックライン 1 2 3 売り! 3回天井を突破できず下落 ネックラインを下抜けたら売りサイン 特殊形:三尊(ヘッドアンドショルダー) 三川(トリプルボトム) 底ライン ネックライン 1 2 3 買い! 3回底を割れずに上昇 ネックラインを上抜けたら買いサイン 特殊形:逆三尊(逆ヘッドアンドショルダー)

三山は天井の反転サイン、三川は底の反転サイン。ネックラインを抜けるかどうかが売買判断のカギです。チャートパターンの基本として覚えておきましょう。

三空(さんくう)は、窓(ギャップ)が3回連続で出現するパターンです。窓とはローソク足とローソク足の間に空いた隙間のことで、1本のローソク足の終値と次の始値が大きく離れた時にできます。上方向に窓が3つ空くのを「三空踏み上げ」、下方向に窓が3つ空くのを「三空叩き込み」と呼びます。窓が3つも連続するのは相場が過熱しすぎているサインで、「さすがにやりすぎ」として反転する可能性が高いと判断されます。三空踏み上げが出たら売り目線、三空叩き込みが出たら買い目線に切り替えるのが基本戦略です。ただし反転のタイミングを正確に捉えるのは難しいため、RSIの買われ過ぎ・売られ過ぎと併せて確認すると判断の精度が上がります。

三兵(さんぺい)は、同じ方向のローソク足が3本連続で出現するパターンで、トレンドの勢いの強さを示す最もわかりやすいシグナルです。陽線(上昇の足)が3本連続で並ぶのを「赤三兵(あかさんぺい)」、陰線(下落の足)が3本連続で並ぶのを「黒三兵(くろさんぺい)」と呼びます。赤三兵は上昇トレンドの始まりや継続を、黒三兵は下降トレンドの始まりや継続を示唆します。ただし注意点があります。3本目のローソク足に長い上ヒゲ(赤三兵の場合)や下ヒゲ(黒三兵の場合)がある場合、あるいは3本目が極端に短い場合は、勢いが弱まっているサインなので注意しましょう。理想的な三兵は、3本とも実体がしっかりしていて、段階的に値を切り上げ(赤三兵)または切り下げ(黒三兵)ている形です。

三兵 ― 赤三兵と黒三兵 赤三兵(上昇サイン) 陽線3本連続 → 上昇トレンドの始まり 上昇! ポイント:実体が大きく、段階的に上昇 3本目に長い上ヒゲがあると要注意 黒三兵(下落サイン) 陰線3本連続 → 下降トレンドの始まり 下落! ポイント:実体が大きく、段階的に下落 3本目に長い下ヒゲがあると要注意

赤三兵は上昇の勢い、黒三兵は下落の勢いを示します。移動平均線の方向と一致していればさらに信頼度が上がります。

三法(さんぽう)は、「動いて、休んで、また動く」というリズムを示すパターンです。大きなローソク足が出た後に、反対方向の小さなローソク足が2〜3本続き、再び最初と同じ方向の大きなローソク足が出る形を指します。上昇中にこのパターンが出ると「上げ三法」、下落中に出ると「下げ三法」と呼ばれます。三法が重要な理由は、トレンドの途中で発生する「一時的な休憩」を見抜けるからです。初心者がよく犯す失敗は、この休憩をトレンドの終わりと勘違いしてポジションを手放してしまうこと。三法を知っていれば「あ、これは休憩だからもう少し待とう」と冷静に判断できます。トレード心理学的にも非常に重要な概念です。

酒田五法を使う際のポイントと注意点を押さえておきましょう。まず、酒田五法は日足や週足などの長い時間足で最も信頼性が高くなります。もともと日足ベースの米相場で開発された手法のため、5分足や15分足ではノイズが多く「だまし」が発生しやすくなります。デイトレードやスイングトレードとの相性が特に良いですね。次に、酒田五法のパターンが出たからといって100%その通りに動くわけではないことも理解しておく必要があります。あくまで「確率的に高い傾向」であり、資金管理損切りの設定は必ず行いましょう。

三空と三法の見方 三空踏み上げ(売りサイン) 窓1 窓2 窓3 反転下落3つ目の窓の後、売り目線に切替 三空叩き込み(買いサイン) 窓1 窓2 窓3 反転上昇3つ目の窓の後、買い目線に切替 三法(上げ三法と下げ三法) トレンド途中の「お休み」パターン ― 休んだ後に同じ方向へ再開 上げ三法 大陽線 小休止 大陽線 上昇継続 下げ三法 大陰線 小休止 大陰線 下落継続

三空は「過熱→反転」、三法は「トレンド途中の一時停止→再開」を示します。ボラティリティが高い相場ほど三空は出やすく、三法はトレンドの継続を見極めるのに役立ちます。

他のテクニカル指標との組み合わせが酒田五法の精度をさらに高めます。例えば、三山が出た時にRSIが70以上(買われ過ぎ)を示していれば反転の信頼度はぐっと上がります。三兵が出た時に移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスと方向が一致していれば、さらに強いサインと判断できます。ボリンジャーバンドMACDストキャスティクスといったオシレーター系指標との併用も効果的です。1つの根拠だけで判断するのではなく、複数の根拠が重なったポイントでエントリーすることが、安定した成績につながります。実際にプロップファームで活動するプロトレーダーの多くも、酒田五法をベースにしながら複数の指標を組み合わせて判断しています。

酒田五法の歴史と現代における価値についても触れておきましょう。本間宗久が活躍したのは1700年代の大坂・堂島米市場でした。彼はローソク足チャートの原型を考案し、相場の動きを記録・分析した世界初のテクニカルアナリストの一人とされています。海外ではスティーブ・ニソンが1991年に著書「Japanese Candlestick Charting Techniques」で日本のローソク足分析を紹介し、酒田五法の考え方が世界中に広まりました。現代のFXチャート分析の基礎となったローソク足そのものが日本発祥であることは、日本人トレーダーとして知っておきたい事実ですね。金融先物取引業協会の教材でも取り上げられることがある、歴史ある分析手法です。

関連用語をチェック!

ローソク足 酒田五法の基本となる日本発祥のチャート表示方法
チャートパターン完全ガイド 三尊やダブルトップなど、酒田五法と関連の深いパターン集
四本値 始値・高値・安値・終値。ローソク足を構成する4つの価格
窓埋め 三空の理解に欠かせない、ギャップとその埋め戻しの仕組み
トレンド分析 三兵や三法の判断に必要な相場の方向性を見極める手法
移動平均線 酒田五法と組み合わせることで分析精度が向上する定番指標
プライスアクション ローソク足の動きから売買判断する手法。酒田五法はその元祖
ボリンジャーバンド 三空の過熱判断などと併用しやすいテクニカル指標
酒田五法のよくある質問に答えるパンダキャラクター
STEP 03

酒田五法に関するQ&A

よくある質問と回答

はい、酒田五法は300年以上前に考案されましたが、現代のFX取引でも十分に有効です。なぜなら、酒田五法が分析しているのは人間の心理であり、恐怖や欲望といった本質的な心理は時代が変わっても変わらないからです。ただし、現代ではアルゴリズム取引の影響もあるため、移動平均線RSIなど他のテクニカル指標と組み合わせて使うことで精度が大幅に向上します。世界中のトレーダーが使い続けている実績がその有効性を証明しています。
本間宗久(ほんまそうきゅう)は、江戸時代中期(1724年〜1803年)に活躍した出羽国(現在の山形県酒田市)出身の米相場師です。大坂の堂島米市場で活躍し、ローソク足チャートの原型を考案したとされています。その分析手法は「酒田五法」として体系化され、世界で最初のテクニカル分析手法のひとつとして知られています。海外でもスティーブ・ニソンの著書を通じて広く知られるようになりました。
初心者には「三兵」から覚えることをおすすめします。赤三兵(陽線が3本連続)は上昇サイン、黒三兵(陰線が3本連続)は下落サインという、最もシンプルで視覚的にわかりやすいパターンだからです。次に「三山」と「三川」を覚えると、天井と底の判断ができるようになります。三空と三法はやや上級者向けなので、基本の3つに慣れてから取り組むとよいでしょう。
酒田五法は日足や週足など長めの時間足で最も信頼性が高くなります。もともと日足ベースの米相場で開発された手法であるため、1日単位以上のチャートで威力を発揮します。1時間足や4時間足でも使えますが、5分足や15分足などの短い時間足ではノイズが多くなるため「だまし」に注意が必要です。スキャルピングよりもデイトレードやスイングトレードとの相性が良い手法です。
三山は上昇トレンドの天井で出現し、価格が3回同じくらいの高値をつけた後に下落するパターンです。山が3つ並んでいるような形に見えます。一方、三川は下降トレンドの底で出現し、価格が3回同じくらいの安値をつけた後に上昇するパターンです。谷が3つ並んでいるような形です。三山の特殊な形が三尊(ヘッドアンドショルダー)、三川の特殊な形が逆三尊で、真ん中の山や谷が最も大きいのが特徴です。
三空が出たからといってすぐにエントリーするのは危険です。三空踏み上げ(上方向に3つの窓)の場合は売り、三空叩き込み(下方向に3つの窓)の場合は買いが基本ですが、確認のローソク足(反転の兆候を示す足)が出てからエントリーする方が安全です。また、RSIストキャスティクスで過熱感を確認し、損切りラインを必ず設定してからポジションを持つことをおすすめします。
はい、他のテクニカル指標と組み合わせることを強くおすすめします。酒田五法は優れた分析手法ですが、単独では「だまし」を避けきれないことがあります。移動平均線でトレンドの方向を確認し、RSIストキャスティクスで売られ過ぎ・買われ過ぎを判断し、ボリンジャーバンドで価格の位置を確認するなど、複数の根拠が一致した時にエントリーすると精度が大幅に向上します。
酒田五法はあくまで分析ツールの1つであり、それだけで安定して勝ち続けることは難しいです。勝てるトレーダーになるには、酒田五法によるエントリー判断に加えて、適切な損切りと利確のルール設定、1回の取引で資金の2%以内に損失を抑える資金管理、感情に左右されないメンタル管理が不可欠です。酒田五法はあなたの分析力を高める強力な武器ですが、資金管理やメンタル面も同時に磨いていくことが大切です。

さらに学ぶ

酒田五法について理解が深まったら、チャート分析のスキルをさらに磨きましょう。

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