時間足とは?
1分足〜月足8種類の使い分けと、生活に合う選び方
このページでは、FXで使う8種類の時間足(1分足・5分足・15分足・1時間足・4時間足・日足・週足・月足)の違いと、生活時間から選ぶ方法、マルチタイムフレーム分析の組み合わせ方を解説します。同じ1日を時間足ごとに見比べる図と、5分足に1時間足の移動平均線を重ねると線がどう変わるかを切り替えて見られる図も用意しました。

なんとなく理解しよう!
5歳でもわかる超かんたん解説
時間足っていうのはね、虫めがねの倍率みたいなものなんだよ。小さい虫めがね(倍率が高い)で見ると、アリの足の毛まで見えるでしょう?でも大きい虫めがね(倍率が低い)で見ると、お庭全体が見渡せるよね。
時間足も同じで、値段の動きをどのくらい細かく見るかを決めるものなんだ。たとえば1分足は「1分ごとに値段の動きを1本の棒にまとめる」ってこと。すっごく細かい動きが見えるよ。5分足なら5分ぶん、15分足なら15分ぶんを1本にまとめるから、だんだんおおざっぱになっていくんだ。
もっと大きくすると、1時間足は1時間ぶん、4時間足は4時間ぶん、日足は1日ぶんを1本にまとめるよ。週足は1週間ぶん、月足は1カ月ぶん。だから月足の棒が5本並んでいたら、それは5カ月ぶんの値動きってことなんだ。
先生、じゃあどの倍率で見るのが正解なんですか?いちばん細かく見たほうが、たくさん情報があっていい気がするんですけど…
それがね、逆なんだよ。細かく見えるほど「今どっちに向かっているのか」がわからなくなるんだ。地図でいうと、目の前の1メートルだけ拡大しても、駅がどっちかは見えないでしょう。
お天気で考えてみて。今日の予定を決めるなら1時間ごとの予報が便利だよね。でも来月の旅行の計画を立てるなら、1日ごとの予報を見た方がいい。FXも同じで、すぐに売り買いしたいときは1分足や5分足、じっくり待てるときは日足や週足を使うんだよ。
実はね、短い時間足で見ると「今日は上がってる!」と思っても、長い時間足で見ると「ずっと下がっている途中だった」なんてことがあるんだ。だから、いくつかの時間足を組み合わせて見るのが上手なやり方なんだよ。
- 1分足・5分足・15分足…倍率の高い虫めがね。細かい動きまで見えるけど、方向は見えにくい
- 1時間足・4時間足…ちょうどいい倍率。流れも入るタイミングも見やすい
- 日足・週足・月足…お庭全体が見える虫めがね。大きな流れと大事な値段がわかる
忙しくてパッとしか見られない人は倍率の低い虫めがね(4時間足・日足)、じっくり見られる人は倍率の高い虫めがね(15分足・1時間足)を使うといいんだよ。
時間足は「虫めがねの倍率」。どれが正解かではなく、自分の生活に合う倍率を選ぶのがいちばん大事です。
時間足は「虫めがねの倍率」で見え方が変わります。STEP2では、同じ1日の値動きを実際に時間足ごとに切り替えて見比べます。

図で確かめよう!
選び方から組み合わせまで本格解説
01時間足とは?ローソク足1本が表す時間の単位
時間足(じかんあし)とは、チャート上で一定期間の値動きをローソク足1本にまとめて表示する単位のことです。1分足なら1分間、日足なら1日分の値動きが1本に凝縮されます。
ここで大事なのは、時間足を変えても相場そのものは何ひとつ変わらないという点です。変わるのは見る側の解像度だけで、同じ1日の値動きが、1分足では1,440本に分かれ、日足ではたった1本にまとまります。下の図で、同じ1日を5つの時間足に切り替えて確かめてみてください。
ボタンで時間足を切り替えます。「順番に見る」で5分足から日足まで自動で送ります。
1時間足:1日で24本。東京時間の下げ、欧州時間からの上げ、夜の急伸という1日の流れがひと目でわかります。
細かく見れば途中の往復がすべて見えますが、その往復のどこまでが意味のある動きなのかは、細かい画面のままでは判断できません。逆に大きくまとめると途中の上下は消え、方向だけが残ります。この「どこまで細かさを残すか」の選択が、そのままエントリー回数・保有時間・損切り幅の設計につながるため、トレードスタイルと時間足はセットで決めるものだと考えてください。
時間足の選択は「正解を当てる」問題ではなく、自分が1日に何回チャートを見られるかという制約に合わせる問題です。1日2回しか見られない人が5分足で戦えば、見ていない間に損切りが刈られるだけになります。まず生活時間を決め、そこから逆算して時間足を選ぶのが順番として正しいやり方です。
02上位足の移動平均線を下位足に表示するには
「5分足のチャートに1時間足の移動平均線を表示したい」ときは、期間を時間足の長さの比で掛け直すだけで、ほぼ同じ線を引けます。1時間足は5分足12本分なので、1時間足の20期間は5分足の240期間です。同じ5分足に2種類の線を引くと何が変わるのかを、下の図で切り替えて見てください。
ボタンで線を切り替えます。値動きはサンプルで、交差の回数は図のデータから数えた値です。
5分足の20期間線(オレンジ)は、約1時間40分の平均です。値動きにぴったり付いてくるので、この1日で価格と45回も交差し、そのたびに「上か下か」が入れ替わります。
よく使う組み合わせの期間は、次のとおりです。計算は「上位足の期間×(上位足の分数÷表示する足の分数)」で、FXは平日24時間の取引なので日足1本=1,440分として数えます。
| 見たい線(上位足) | 5分足なら | 15分足なら | 1時間足なら | 4時間足なら |
|---|---|---|---|---|
| 1時間足の20期間 | 240 | 80 | 20 | — |
| 4時間足の20期間 | 960 | 320 | 80 | 20 |
| 日足の20期間 | 5,760 | 1,920 | 480 | 120 |
| 日足の200期間 | 57,600 | 19,200 | 4,800 | 1,200 |
MT4・MT5なら、5分足のチャートに移動平均線を追加して期間に240と入れるだけです。TradingViewは移動平均線の設定で表示する時間足を選べるので、換算しなくても上位足の線を重ねられます。ただし5分足の終値で計算した240期間の線と、1時間足の終値で計算した20期間の線は、細かい部分がわずかに違います。期間が数千を超えるとチャートに読み込まれている本数が足りず線が途中からしか引かれないため、日足の線を見たいなら1時間足か4時間足まで上げて表示するのが現実的です。
上位足の線は「期間×時間足の比率」で下位足に持ち込める。画面を切り替えずに、大きな流れと入るタイミングを同時に見られる。
03短い時間足(1分足〜15分足)の特徴
短い時間足は、細かい値動きを捉えられるため取引チャンスが多いのが特徴です。しかしだまし(一時的に反対方向へ動いてから戻る偽シグナル)も多く、本物のトレンドと偽物の区別が難しいという弱点があります。
1分足は1時間に60本、1日で約1,440本ものローソク足が形成されます。この本数の多さは、それだけ判断の機会が多いということであり、同時にそれだけ迷う機会が多いということでもあります。数秒から数分で決済するスキャルピングは、この判断を高速で繰り返せる人だけが選べるスタイルです。
もう1つ見落とされがちなのが取引コストです。短い時間足ほど1回あたりの利幅が小さくなるため、スプレッドの占める割合が相対的に大きくなります。1回2pipsを狙う手法で往復コストが0.4pipsかかるなら、利益の2割をコストが持っていく計算になります。同じルールでも口座の条件次第で結果が変わるのは、この構造が理由です。
チャンスが多いのは魅力的じゃないですか?1日1,440回もチャンスがあるなら、そのぶん稼げそうに見えます。
回数が増えると、そのぶんコストも比例して増えるんだ。利益2pipsを狙う取引でコストが0.4pipsなら、稼いだうちの2割は最初から取られている計算になる。回数が多いことは、有利にも不利にも働くよ。
04中間の時間足(1時間足〜日足)の特徴
中間の時間足は、トレンドの把握とエントリータイミングのバランスが取れています。特に1時間足と4時間足は初心者に最もおすすめで、だましが少なく、注文を出す前に一呼吸おける時間的な余裕があります。
4時間足は1日6本しか確定しないため、朝・帰宅後・就寝前の3回チェックで運用が成立します。日足に至っては1日1本で、朝と夜の確認だけで完結します。仕事をしながらFXをする兼業トレーダーにとって、この「見なくてよい時間が長い」という性質は弱点ではなく最大の利点です。
数時間から1日で決済するデイトレードなら1時間足と15分足、数日から数週間持つスイングトレードなら4時間足と日足、という組み合わせが標準です。保有したい時間の長さと、判断に使う時間足の長さを一致させるのが基本の考え方になります。
持ちたい時間の長さと、判断に使う時間足の長さをそろえる。ここがずれていると何をやっても噛み合わない。
05長い時間足(週足・月足)の特徴
長い時間足は、大きなトレンドの方向と重要な価格帯を把握するために使います。週足・月足で何度も反発しているサポート・レジスタンスは多くの市場参加者が同時に意識するため、短期売買であっても伸びが止まりやすいポイントになります。
短期トレードしかしない人でも、週足・月足の節目を事前に書き出しておく価値は十分にあります。5分足で完璧なブレイクに見えても、そこが月足の節目の直下であれば、伸びずに押し戻される確率が上がるためです。エントリー前の「地図確認」として使うのが実践的な活用法です。
1分ごとにローソク足1本が形成される最も短い時間足。1時間で60本、1日で約1,440本ができる。細かい値動きを捉えられるが、だましが非常に多く常時監視が必須。アルゴリズム取引の影響を最も受けやすく、1回の利幅が小さいためスプレッドの負担も相対的に重くなる。
5分ごとにローソク足1本が形成される。1時間で12本、1日で288本。1分足よりはだましが減るが、まだ短期売買向け。スキャルピングのメイン時間足として使われることが多く、経済指標発表後の初動を確認する用途にも向く。
15分ごとにローソク足1本が形成される。1日で96本。デイトレードのエントリータイミングを計るのに最適。だましと信頼性のバランスが良く、1時間足の下位足として組み合わせやすい。指標発表後に相場が落ち着いたかを確認するのにも適している。
1時間ごとにローソク足1本が形成される。1日で24本、1週間で120本。トレンドが見えやすく、だましも少ない。デイトレードのメイン時間足として最適で、東京・ロンドン・ニューヨークという市場の切り替わりも把握しやすい。
4時間ごとにローソク足1本が形成される。1日で6本、1週間で30本。1日2〜3回のチェックでトレードでき、兼業トレーダーに最適。トレンドの信頼性が高く、金融政策の会合などイベントが多い局面でも大局をつかみやすい。
1日ごとにローソク足1本が形成される。1週間で5本、1カ月で約20本。大きなトレンドを把握しやすく、朝と夜のチェックだけで運用できる。ただし1本の値幅が大きいぶん損切り幅も広くなるため、ロットを下げて調整する必要がある。
1週間ごとにローソク足1本が形成される。1カ月で4〜5本、1年で52本。長期的なトレンド方向と重要な節目を把握するために使う。週の初めに1回見れば十分で、日々の確認には向かない。短期売買でも節目の把握用として役立つ。
1カ月ごとにローソク足1本が形成される。1年で12本。年単位の大きな流れと、非常に強力な節目を確認するために使う。2026年に円安が進んで過去数十年の高値圏に接近した局面では、月足に残る古い高値が意識される場面が見られた。
06時間足の英語表記と、MT4・MT5で選べる時間足
取引ツールでは、時間足を英語の略号で表示することがほとんどです。Mは分(Minute)、Hは時間(Hour)、Dは日(Day)、Wは週(Week)、MNは月(Month)を表し、後ろの数字がその単位の数です。
| 表記 | 時間足 | 1日の本数 | 主な使い道 |
|---|---|---|---|
| M1 | 1分足 | 1,440本 | スキャルピングのタイミング |
| M5 | 5分足 | 288本 | スキャルピング・指標後の初動 |
| M15 | 15分足 | 96本 | デイトレードのタイミング |
| M30 | 30分足 | 48本 | 15分足と1時間足の中間 |
| H1 | 1時間足 | 24本 | デイトレードの主軸 |
| H4 | 4時間足 | 6本 | 兼業・スイングの主軸 |
| D1 | 日足 | 1本 | 方向の確認・スイング |
| W1・MN | 週足・月足 | 週1本・月1本 | 大きな節目の確認 |
MT4で選べる時間足は上の表の9種類(M1・M5・M15・M30・H1・H4・D1・W1・MN)です。MT5は21種類に増え、2分足・3分足・2時間足・6時間足・12時間足なども選べます。TradingViewでも好きな長さの時間足を追加できるため、「2時間足で分析したい」「3分足でタイミングを取りたい」という場合は、MT5かTradingViewを使うのが近道です。
07ライフスタイル別・あなたに合う時間足の選び方
時間足選びで失敗する最大の原因は、憧れているスタイルから逆算してしまうことです。実際には、1日にチャートを見られる回数と、見られる時間帯の2つが決まれば、選べる時間足はほぼ絞り込めます。
1日にチャートを見られる回数から決める
- 1日1〜2回(朝と夜だけ)→ 日足がメイン、4時間足で補助。注文は逆指値で置いておく
- 1日2〜3回(昼休みも見られる)→ 4時間足がメイン、1時間足で補助
- 数時間まとまって見られる → 1時間足がメイン、15分足でタイミングを計る
- ほぼ常時見られる → 15分足以下も選べるが、まずは1時間足から始めて慣れてから短くする
見られる時間帯も同じくらい重要
日本の会社員が確実に見られるのは、朝の出勤前と帰宅後です。帰宅後の21時前後はロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯にあたり、1日の中でも値動きが大きくなりやすい時間です。この時間に短い時間足で判断するのは難易度が高いため、動きが出やすい時間帯こそ上位足で構えるという発想に切り替えると成績が安定しやすくなります。
逆に、早朝や日本時間の午前中は値幅が小さくなりやすく、短い時間足では細かい往復にしか見えないことが多くなります。時間帯によって適した時間足が変わるという点は、意外と語られていない実務上のポイントです。
迷いやすい2択の決め方
| 迷う組み合わせ | 短いほうを選ぶ人 | 長いほうを選ぶ人 |
|---|---|---|
| 1分足か5分足か | 数秒〜数分で決済し、画面に張り付ける人 | スキャルピングでも一呼吸おいて判断したい人 |
| 5分足か15分足か | 指標発表後の初動だけを取りたい人 | その日の流れに乗るデイトレードの人 |
| 1時間足か4時間足か | 夜に数時間チャートを見られる人 | 1日2〜3回しか見られない兼業の人 |
| 日足か週足か | 数日〜数週間で決済するスイングの人 | 数か月単位で持つ人・節目を確認したい人 |
トレードスタイル別のおすすめ時間足です。メインの時間足と、方向を確認する上位足をセットで決めます。
08マルチタイムフレーム分析の実践手順
マルチタイムフレーム分析とは、複数の時間足を役割分担させて判断する方法です。基本は「長い時間足で方向を決める→中間の時間足で待つ場所を決める→短い時間足で入る合図を待つ」という流れになります。
組み合わせは、隣り合う時間足ではなく4〜6倍の間隔をあけた3つを選ぶのが定番です。1時間足と4時間足のように近すぎると、ほとんど同じ形に見えて確認の意味がなくなるためです。スタイルごとの定番の組み合わせは次のとおりです。
| スタイル | 方向を決める足 | 待つ場所を決める足 | 入る合図を待つ足 |
|---|---|---|---|
| スキャルピング | 1時間足 | 15分足 | 1分足・5分足 |
| デイトレード | 日足または4時間足 | 1時間足 | 15分足 |
| スイング | 週足 | 日足 | 4時間足 |
- 上位足で方向を決める…日足を開き、高値と安値が切り上がっているか切り下がっているかだけを確認します。どちらとも言えない形なら、その通貨ペアは見送って構いません。
- 中位足で待つ場所を決める…4時間足に切り替え、上位足の方向に沿った押し目や戻りがどこにあるかを探します。ここで価格に飛びつかず、待つ場所を決めるのが要点です。
- 下位足で合図を待つ…1時間足に切り替え、決めた場所で反発の形が出るのを待ちます。出なければ入りません。合図が出た足が確定してから注文します。
- 損切りは中位足の節目の外側に置く…下位足で入っても、損切りは4時間足の直近安値の少し外側に置きます。下位足の狭い位置に置くと、通常の揺れで刈られます。
上位足が下降なのに下位足で買いの形が出ることは頻繁にあります。これは大きな下落の途中の一時的な戻りであることが多く、上位足に逆らうシグナルは無視するか、明確に高リスクだと認識して枚数を落とすのが原則です。上位足と下位足で判断が割れたときに下位足を優先するようになると、マルチタイムフレーム分析は機能しなくなります。
マルチタイムフレーム分析の3ステップです。上位足の移動平均線を下位足に表示するときの期間は、02節の換算表で確かめられます。
09時間足の区切り時刻はFX会社ごとに違う
あまり語られませんが、実務上とても重要な話があります。同じ「日足」でも、1本の始まりと終わりの時刻はFX会社によって違います。そのため、同じ通貨ペアの日足を2社で並べると、ローソク足の形そのものが変わって見えることがあります。
区切りの基準は主に2種類あります。1つは日本時間の朝を基準にするもので、国内のFX会社に多い形です。もう1つはロールオーバーの時刻、つまりニューヨーク市場のクローズを基準にするもので、MT4やMT5を使う海外系のサーバーに多い形です。後者では、日本時間の早朝に日足が切り替わります。
さらに、サマータイムの期間中は、この切り替え時刻が1時間前倒しになります。日足だけでなく4時間足の区切りも同じだけずれるため、「昨日まで完璧に機能していたラインが、今日から少しずれた」という現象が起きます。年に2回、3月と11月ごろに違和感を覚えたら、まずこれを疑ってください。
自分の使うチャートで日足がいつ切り替わるかは、日足を表示して1本のローソク足にカーソルを合わせれば、その足の開始日時としてすぐ確認できます。取引時間帯やマーケットオープンの考え方とあわせて把握しておくと、週明けの窓開けや週末のクローズ前の動きも読みやすくなります。
10未確定の足で判断しない(確定足のルール)
初心者がだましに引っかかる原因の多くは、時間足の選び方ではなくまだ確定していないローソク足を見て判断していることにあります。形成途中の足は、確定するまで形が何度でも変わります。
たとえば4時間足で、3時間目まで大きな陽線に見えていた足が、残りの1時間で急落して上ヒゲの長い陰線に変わることは珍しくありません。陽線だと思ってエントリーした人は、確定した瞬間にまったく逆の形を見ることになります。
対策はシンプルで、プライスアクションで形を判断するなら、その足が確定してから次の足の始めに注文するというルールを固定します。確定を待つと数pips不利になりますが、だましで往復して2回損切りする損失に比べれば、はるかに小さいコストです。細かい上下が気になる場合は平均足に切り替えると判断が安定します。
11時間足で変わる損切り幅・ロット・保有コスト
時間足を長くすると、値動きの1単位が大きくなります。これは利益も損失も同じだけ拡大するということであり、時間足を変えたらロットも変えなければ、リスク量が勝手に何倍にもなります。ここを理解せずに時間足だけ変えて失敗するケースが非常に多いのが実情です。
損切り幅は時間足に比例して広くなる
5分足の直近安値までが10pipsなら、4時間足の直近安値までは50〜100pipsということもあります。同じロットで取引すれば、損失額は単純に5〜10倍です。時間足を長くするときは、ロットを下げて1回の損失額をそろえる必要があります。
時間足を変えるときって、結局なにから決めればいいんですか?損切り幅もロットも全部いっぺんに考えると混乱します。
順番を固定すれば迷わないよ。失っていい金額を先に決める、時間足に合う損切り幅を測る、最後にロットを逆算する。この順番なら、どの時間足に変えても1回のリスクは同じままだ。逆にロットから決めると、必ずどこかで壊れるよ。
実務では、先に許容できる損失額を決め、次に時間足に応じた損切り幅を測り、最後にロットを逆算します。この順番を守れば、どの時間足に変えても1回あたりのリスクは一定に保てます。詳しい計算式はポジションサイジングのページで解説しています。
値幅の目安はATRで測る
損切り幅を感覚で決めると、時間足を変えたときに必ずズレます。ATRは選んだ時間足での平均的な値幅を数値で示すため、各時間足のATRを見れば、必要な損切り幅の目安がすぐにわかります。
長い時間足では持ち越しコストが発生する
日足や週足で数日以上ポジションを持つと、スワップポイントが毎日発生します。金利差の方向によっては受け取りではなく支払いになり、保有が長いほど積み上がります。短い時間足では無視できたコストが、長い時間足では成績に直接効いてくるという点も、時間足を変えるときに確認しておきたいポイントです。
時間足を変えるときは、ロットも一緒に変える。変えなければリスクだけが勝手に何倍にもなる。
12時間足ごとのテクニカル指標の設定
時間足を変えたら、テクニカル指標の設定も見直す必要があります。同じ期間設定でも、時間足が違えば計算に使われる実時間がまったく変わるためです。
たとえば移動平均線の20期間は、5分足では約100分ぶん、日足では約1カ月ぶんを表します。5分足の20期間移動平均線を「1カ月の平均」と思って使っていると、判断の前提が根本からずれます。期間を別の時間足に置き換えたいときは、02節の換算表のように「実際の時間」をそろえると間違えません。
RSIやボリンジャーバンドも同様で、短い時間足では反応が速すぎてシグナルが乱発され、長い時間足では鈍すぎて動き終わってから点灯する、という状態になりがちです。MT4・MT5やTradingViewでは時間足ごとに設定を保存できるため、切り替えるたびに手動で直す必要はありません。
期間設定は、勝率が上がるまで数字をいじり続けてはいけません。過去のデータに合わせ込むほど、将来の相場では機能しなくなるためです。まずは初期設定のまま各時間足で30回試し、明らかに反応が合っていないと感じたときだけ1つ変えるという進め方が安全です。
13やってはいけない時間足の使い方
最も多い失敗は、判断に迷ったときに時間足を次々と切り替えることです。「1時間足では買いだが5分足では売り」という状況は日常的に起こります。切り替え続ければ、必ずどこかに自分の望む形が見つかるため、結局は根拠のないエントリーになります。
これはポジポジ病の入り口でもあります。メインの時間足を1〜2つ決めて、上位足は方向確認用、下位足はタイミング確認用と役割を固定してください。
- 含み損が出てから時間足を長くして「まだ大丈夫」と言い聞かせる(塩漬けの典型パターン)
- 1つの時間足で30回も試さないうちに、負けが続いたからと別の時間足へ移る
- 時間足を変えたのにロットと損切り幅を変えず、リスク量が数倍になっていることに気づかない
- 4つ以上の時間足を同時に表示し、どれを基準に判断しているのか自分でもわからなくなる
特に1つ目はトレード心理の問題として繰り返されやすいパターンです。エントリーした時点で使う時間足を宣言し、決済までそれを変えないというルールにすると防げます。
142026年の相場環境と時間足の付き合い方
近年は、時間足の選び方に影響する環境変化が2つ起きています。1つは日本の金利が動き出したこと、もう1つは短期の値動きに占めるアルゴリズム取引の比率が上がったことです。
日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に利上げを進め、2026年6月に政策金利を1.00%へ、9月18日には1.25%へ引き上げました。1.25%は1995年以来、約31年ぶりの水準です。
為替では2026年7月に一時163〜164円台と約40年ぶりの円安水準まで進み、7月30日から31日にかけて日米が協調して円買い介入を実施しました。ドル円は8月3日に一時155円台前半まで下落しましたが、9月18日の利上げでは反対票が2票入って追加利上げの観測が後退し、利上げの発表後にかえって円安が進み、一時158円台をつけました。
「利上げなのに円安」のように、発表の中身と市場の受け止め方がずれる場面では、短い時間足の扱いに注意が必要です。発表直後の1分足や5分足は上下に大きく振れてから方向が決まることが多く、為替介入が警戒される局面では数十分で数円動くこともあります。逆行したときには、損切り注文が指定価格から大きく滑るスリッページも起きやすくなります。
対策としては、介入が警戒される価格帯に近づいたら短い時間足でのポジションを持ち越さないこと、そして日銀やFOMCなどの中央銀行の会合日、重要な経済指標の発表日を事前にカレンダーで確認しておくことです。上位足で方向を把握しておけば、急変動のあとに「どちらに戻るのが自然か」を落ち着いて判断できます。
もう1つのアルゴリズム取引については、BISの調査で世界の外国為替市場の取引高が2025年4月時点で1日あたり9.6兆ドルと、2022年の7.5兆ドルから約28%増加したことが報告されています。増えた取引の多くは短期の自動売買であり、その影響が最も出るのは1分足・5分足です。一方で、4時間足や日足で多くの参加者が同じ節目を意識するという構造は変わっていません。
短い時間足ほど機械との速度勝負になり、長い時間足ほど人間の判断が残る。初心者が上位足から始めるべき理由はここにある。
15時間足から考えるFX会社の選び方
意外に見落とされますが、選んだ時間足によって、口座に求められる条件はまったく変わります。スキャルピングとスイングトレードでは、重視すべき点が正反対と言ってもよいほどです。
- 1分足・5分足がメインの人…スプレッドの狭さ、約定の速さ、そしてスキャルピングが規約上認められているかを最優先で確認します。回数が多いぶん、コストの差が最も成績に響きます
- 15分足・1時間足がメインの人…コストとチャート機能のバランス型。分析ツールの使いやすさと、アラート機能の有無が効いてきます
- 4時間足・日足がメインの人…持ち越しが前提になるため、スワップポイントの水準と、少額から始められる取引単位を重視します
短期売買を前提にするなら、スキャルピングを公式に認めているかどうかは事前に確認しておきたい点です。国内ではJFXとヒロセ通商が公式にスキャルピングを認めていることで知られており、短い時間足を使う人の選択肢になります。
チャート環境を重視するなら、TradingViewとの連携も判断材料になります。FXTFは2026年5月11日にTradingViewとの連携サービスを正式に開始し、TradingViewの画面から直接発注できるようになりました。複数の時間足を並べて分析する人には相性の良い環境です。
長い時間足で少額から始めたい場合は、取引単位の小ささが効いてきます。松井証券FXのように1通貨単位で取引できる会社であれば、日足で損切り幅を広く取っても、1回のリスクを数百円に抑えたまま練習できます。各社の条件は国内FX会社ランキングで比較できるほか、海外口座も含めた全体像はFX会社比較のページにまとめています。

時間足に関するよくある質問
よくある質問と回答
回答が開かないときは、ページを再読み込みしてください。
さらに学ぶ
時間足の使い方を理解したら、次のステップへ進みましょう。
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FXの始め方ガイド
口座開設から初めての注文までの流れをまとめています。
参考資料(外部リンク)
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日本銀行 ↗
金融政策決定会合の日程を確認できます。イベント対策に使いましょう。
-
金融庁 ↗
FX取引に関する規制と注意喚起を確認できます。
-
金融先物取引業協会 ↗
FX取引の基礎知識とトラブル事例を学べます。


