チャートパターンとは?
「雲の形で天気を読む」でわかる18種の見分け方と、目標値・損切りの決め方
このページでは、チャートパターンの意味と種類を、三尊・ダブルトップ・フラッグ・トライアングル・ウェッジ・カップアンドハンドルなど18種の早見表と動く図解でまとめ、ネックラインを使った目標値と損切りの決め方、ブレイクの入り方、FXで使うときの注意と自動検出ツールまで、FX初心者にもわかるように解説します。

なんとなく理解しよう!
5歳でもわかる超かんたん解説
空を見て、もくもくした黒い雲が近づいてきたら「そろそろ雨かも」って思うよね。雲の形を見ると、この先の天気がなんとなく予想できるんだ。FXのチャートも同じで、値段の動きがつくる「形」を見ると、この先に上がりやすいか下がりやすいかを予想できることがあるよ。この形のことをチャートパターンっていうんだ。
いちばん有名なのが三尊(さんぞん)。山が3つ並んで、真ん中の山がいちばん高い形だよ。値段が3回登ろうとして、3回目は真ん中の山まで届かなかった。「もう上まで登る元気がないみたい」というサインで、このあと下がりやすいんだ。逆さまにした逆三尊は、下がりきって上がりはじめるサインだよ。
山が2つ、同じ高さで並ぶのがダブルトップ。2回とも同じ高さで止められて、そこから下がるサインなんだ。谷が2つ並ぶダブルボトムは反対で、上がるサインだよ。山と山のあいだの谷を横に結んだ線をネックラインっていって、値段がこの線を抜けたら形のできあがりなんだ。
ひと休みの形もあるよ。ぐんと上がったあと、少しだけ下がりながら休むのがフラッグ(旗)。だんだん値動きが小さくなって三角形になるのがペナントやトライアングルだよ。休んだあとは、休む前と同じ向きに進みやすいんだ。こういう形を継続パターン、三尊のように流れが反対になる形を反転パターンっていうよ。
でも、天気予報がはずれることがあるように、形ができても予想どおりに動かないこともあるんだ。それをだましっていうよ。だから、形を見つけたら「ここまで逆に動いたら負けを認める」という損切りの場所も、一緒に決めておくのがお約束なんだ。
形を見つけたら、すぐに売ったり買ったりしていいの?
ネックラインを抜けるまでは、まだ形のできかけなんだ。三尊に見えても、右肩のあとまた上がることもある。線を抜けるのを待ってから動くと、だましに引っかかりにくくなるよ。
つまり、チャートパターンは「値動きの形で天気を読む」!
チャートパターン:値動きがつくる形。この先に上がりやすいか下がりやすいかの目安になる。
反転パターン:流れが反対に変わりやすい形。三尊・ダブルトップなど。
継続パターン:ひと休みのあと、同じ向きに進みやすい形。フラッグ・トライアングルなど。
ネックライン:形の谷(または山)を結んだ線。値段が抜けたら形の完成。
だまし:形ができたのに、予想と反対に動くこと。損切りで備える。
形は「当たりやすい目安」で、「必ず当たる予言」じゃないよ。

さらに深掘ってマスターしよう!
チャートパターンの本格解説
01チャートパターンとは?反転・継続・どちらにもなる3つの種類
チャートパターンとは、ローソク足の値動きが一定の期間につくる特徴的な形のことで、その形が完成したあとに値段が動きやすい方向と幅を読むテクニカル分析の手法です。1948年にエドワーズとマギーが著した『Technical Analysis of Stock Trends』で体系化され、株式だけでなくFXや商品など、チャートがある市場で広く使われています(テクニカル分析)。
チャートパターンは、はたらきで大きく3つに分けられます。流れが反対に変わりやすい反転パターン、ひと休みのあと同じ向きに進みやすい継続パターン、そしてウェッジのように、出た場所によってどちらにもなる形です。形の名前より先に、今が上昇や下落の終わりなのか途中なのかを見ることが、読み違えを防ぐ第一歩です。
多くのパターンは、形の谷や山を結んだネックラインを値段が抜けた時点で完成とみなします。抜ける前の形は、途中で崩れるかもしれない候補にすぎません。完成したら、形の高さから目標値を、形の反対側から損切りの位置を決められることが、チャートパターンの実用的な強みです(サポートとレジスタンス)。
また、多くの参加者が同じ形を見て、同じネックラインの近くに注文を置くため、ラインを抜けた直後に値動きが加速しやすいという面もあります。反対に、その注文をねらった一時的な動きでラインを抜けてすぐ戻るだましも起きるので、形は確率を上げる目安として使うのが基本です。
02チャートパターン早見表(18種)
代表的な12種類と、覚えておきたい6つの形を1枚の図にまとめました。赤は天井で出る反転、緑は底で出る反転、青は継続、金はどちらにもなる形や応用の形です。右端の三角は、形が完成したときに抜けやすい向きを表しています。
18種の形の早見表です。点線はネックラインや形の辺、右端の三角は形が完成したときに抜けやすい向きを表します。
| パターン | 完成の合図 | 目標値の目安(測る幅) |
|---|---|---|
| 三尊反転・天井 | ネックラインを下抜け | 頭からネックラインまで |
| 逆三尊反転・底 | ネックラインを上抜け | 頭からネックラインまで |
| ダブルトップ反転・天井 | 谷の安値を下抜け | 山からネックラインまで |
| ダブルボトム反転・底 | 山の高値を上抜け | 谷からネックラインまで |
| フラッグ継続 | 旗の辺を流れの向きに抜ける | 旗竿の長さ |
| ペナント継続 | 三角形の辺を流れの向きに抜ける | 旗竿の長さ |
| トライアングル継続が多い | 三角形のどちらかの辺を抜ける | 三角形のいちばん広い幅 |
| レクタングル継続が多い | 箱の上限か下限を抜ける | 箱の高さ |
| ウェッジどちらにもなる | 傾きと反対の向きに抜ける | 形の始まりの水準まで |
| カップアンドハンドル継続・上昇 | カップの縁を上抜け | カップの深さ |
| ダイアゴナル反転・終わり | 形の辺を逆向きに抜ける | 形の始まりの水準まで |
| ハーモニック反転 | D点で反転する | フィボナッチの戻りで決める |
目標値は、ネックラインや抜けた点から「測る幅」を同じ向きに当てた値段が目安です。届かないことも多くあります。ほかの6つの形は07の表にまとめました。
形を1つずつじっくり覚えたい人は、手書き風のチャートで14のパターンをまとめたFXチャートパターン図鑑も役に立ちます。このページでは、それぞれの形の見分け方と、完成したあとにどこで入り、どこで損切りするかを中心に説明します。
03反転パターン:三尊・逆三尊・ダブルトップ・ダブルボトム
反転パターンは、上昇や下落の終わりに出て、流れが反対に変わりやすいことを示す形です。上昇の終わりに出る天井の形(三尊・ダブルトップ)と、下落の終わりに出る底の形(逆三尊・ダブルボトム)があります。前にはっきりした流れがあることが前提で、流れのない横ばいの中で見つけた形は、反転の合図としては弱くなります。
三尊(ヘッドアンドショルダー)
三尊(ヘッドアンドショルダー)は、3つの山のうち真ん中の山(頭)がいちばん高く、左右の山(肩)が低い天井の形です。英語では人の頭と両肩に見立ててHead and Shouldersと呼び、日本では仏像が3体並ぶ姿から三尊と呼ばれてきました。左肩、頭、右肩の順にでき、2つの谷を結んだネックラインを下抜けて完成します。
形の中では、買いの勢いが少しずつ弱まっていく様子が読み取れます。頭で高値を更新したのに、右肩では頭まで届かない。つまり、高いところで買う人が減ってきたということです。ネックラインを割ると、右肩で買った人の損切りの売りも加わり、下げが速くなりやすくなります。
ボタンで段階を進めます。値段は説明用の例です。スマホでは図を横に動かすと、右側の段階ごとの説明も見られます。
ネックラインの157円00銭を下抜けて、三尊が完成しました。頭からネックラインまでの値幅3円00銭を、ネックラインから下に当てた154円00銭が目標値の目安です。
入るのはネックラインを終値で下抜けたあとで、損切りは右肩の高値の少し上が目安です。下抜けたあとにネックラインまで戻ってくる動き(リターンムーブ)を待って売ると、損切りまでの幅を小さくできます。
逆三尊(インバースヘッドアンドショルダー)
逆三尊は三尊を上下逆さまにした底の形で、3つの谷のうち真ん中の谷(頭)がいちばん深くなります。下落の途中で安値を更新したのに、次の下げでは頭まで届かず、売りの勢いが弱まっていることを示します。2つの山を結んだネックラインを上抜けたら完成で、損切りは右肩の安値の少し下が目安です。
下落が長く続いたあとの逆三尊は、大きな上昇の始まりになることがあります。ただし、右肩が左肩よりかなり低い、ネックラインが急な右下がりになっている、といった形は完成までに崩れやすいので、ネックラインを抜けて定着するのを確かめてから入りましょう。
ダブルトップ(二番天井)
ダブルトップは、ほぼ同じ高さの2つの山ができる天井の形です。1回目の高値で売られ、もう一度上がっても同じ水準で売られることで、そこに強い売りがあることがはっきりします。2つの山のあいだの谷の安値がネックラインで、ここを下抜けたら完成です。三尊より単純な形なので、よく見かけます。
2つ目の山が1つ目より少し高い、少し低いといったずれはよくあります。大切なのは高さのぴったりの一致ではなく、谷の安値を割ったかどうかです。損切りは2つ目の山の高値の少し上が目安で、山と谷の間が狭すぎる形は目標値までの幅も小さくなるので、損切りの幅と比べてから入るかを決めます。
ダブルボトム(二番底)
ダブルボトムは、ダブルトップを上下逆さまにした底の形で、ほぼ同じ安値の2つの谷ができます。2回とも同じ水準で買われたことで、そこに強い買いがあることがわかります。2つの谷のあいだの山の高値がネックラインで、ここを上抜けたら完成し、損切りは2つ目の谷の少し下が目安です。
1つ目の谷がとがったV字で、2つ目の谷が丸くゆるやかな形は、アダムとイブと呼ばれることもあります(07で説明)。どちらの谷の形でも、ネックラインを上抜けるまでは完成ではない点は同じです。RSIなどのオシレーターで、2つ目の谷のほうが売られすぎの度合いが小さければ、売りの勢いの弱まりを裏づける材料になります(RSIとは)。
04継続パターン:フラッグ・ペナント・トライアングル・レクタングル
継続パターンは、上昇や下落の途中でひと休みしたあと、同じ向きに進みやすいことを示す形です。急な動きのあとに利益確定の反対売買が出て値動きが止まり、そこで新しく入る人が増えて、もとの流れが続きます。反転パターンより短い期間でできることが多く、流れに乗り遅れた人が途中から入るときの目印になります。
フラッグ(旗)
フラッグは、急な上昇(または下落)のあとに、流れと反対向きに少し傾いた平行な値動きが続く形です。急な動きを旗竿、平行な部分を旗に見立てています。上昇のフラッグは右下がり、下落のフラッグは右上がりの旗になり、旗の辺をもとの流れの向きに抜けたら完成です。
日足なら数日から3週間ほどで終わることが多いとされ、旗が長引くほど形としては弱くなります。目標値の目安は旗竿の長さで、旗を抜けた点から同じ幅を当てます。損切りは旗の反対側の辺の外が目安です。
ペナント(三角旗)
ペナントは、旗竿のあとの休みが平行ではなく、高値が切り下がり安値が切り上がって小さな三角形になる形です。フラッグと同じ継続パターンで、値動きがだんだん小さくなり、買いと売りの力が釣り合ったあと、もとの流れの向きに抜けやすくなります。
フラッグとの違いは、休みの部分が平行か三角形かだけで、目標値の考え方(旗竿の長さ)や損切りの置き方は同じです。三角形がとても小さく、旗竿がはっきりしていることがペナントの条件で、旗竿のない大きな三角形は次のトライアングルとして扱います。
トライアングル(三角保ち合い)
トライアングル(三角保ち合い)は、値動きの幅がだんだん狭くなって三角形になる形で、3つの型があります。上値が平らで安値が切り上がる上昇トライアングルは上抜け、安値が平らで高値が切り下がる下降トライアングルは下抜けしやすいとされ、両方が同じ角度で狭まる対称トライアングルは、前の流れの向きに抜けることが多い形です。
三角形の先(頂点)に近づくほど値動きは小さくなり、抜けたときには動きが大きくなりがちです。ただし、頂点のぎりぎりまで抜けずに進んだ形は、勢いを失って横ばいのまま終わることもあります。目標値の目安は三角形のいちばん広い幅で、損切りは三角形の反対側の辺の外に置きます。
レクタングル(ボックス)
レクタングルは、同じ高値と同じ安値の間を行ったり来たりして、長方形(箱)のように見える形です。いわゆるボックス相場で、上限を上抜ければ上昇、下限を下抜ければ下落の合図になります。前の流れの向きに抜けることが多いものの、トライアングルより向きが読みにくいので、抜けた向きについていくのが基本です。
箱の中では、上限で売り、下限で買う逆張りも使われます。抜けたときの目標値の目安は箱の高さで、損切りは箱の中に戻ったところに置きます。上限と下限を何度も試すほど、抜けたときに多くの損切りの注文がまとめて出て、動きが大きくなりやすくなります(レンジ相場)。
05ウェッジ:反転にも継続にもなる形
ウェッジ(くさび形)は、2本の線が同じ向きに傾きながら狭まっていく形です。右上がりに狭まる上昇ウェッジは下抜けしやすく、右下がりに狭まる下降ウェッジは上抜けしやすいとされます。三角形のトライアングルと違い、2本の線がどちらも上(または下)を向いている点が見分けるポイントです。
ウェッジは出た場所によって役割が変わります。上昇の終わりに出た上昇ウェッジは天井の反転、下落の終わりに出た下降ウェッジは底の反転になります。一方、上昇の途中で押し目として出た下降ウェッジは、上抜けて上昇が続く継続の形です。高値の更新幅がだんだん小さくなるのが特徴で、MACDなどで高値と勢いの向きが食い違うダイバージェンスが出ていれば、勢いの弱まりを裏づけます(MACDとダイバージェンス)。
目標値の目安は、ウェッジの始まりの水準まで戻ることとされます。損切りは、抜けた向きと反対側の辺の外が目安です。5つの波でできるウォルフ波動も、形としてはウェッジに近いパターンです(ウォルフ波動)。
06応用パターン:カップアンドハンドル・ダイアゴナル・ハーモニック
ここからは、形が大きい、または線の引き方に経験が要る応用のパターンです。見つける回数は少ないものの、知っておくと相場の読み方が広がります。いずれも、完成するまでは入らないこと、損切りの位置を先に決めることは、ほかのパターンと同じです。
カップアンドハンドル
カップアンドハンドルは、丸く深い底(カップ)のあとに、小さな押し(取っ手)ができる上昇の継続パターンです。米国の投資家ウィリアム・オニールが株の銘柄選びの形として広めました。取っ手の押しはカップの上半分にとどまるのが良い形とされ、カップの縁(取っ手の高値)を上抜けたら完成です。
カップの底がV字にとがった形より、時間をかけて丸くなった形のほうが、売りが出尽くした形として重視されます。目標値の目安はカップの深さで、縁から同じ幅を上に当てます。損切りは取っ手の安値の少し下が目安です。上下を逆にした逆カップアンドハンドルは、下落の形として扱われます。
ダイアゴナル(エリオット波動の終わりの形)
ダイアゴナルは、エリオット波動論で使われる形で、5つの波がウェッジのように狭まりながら進みます。とくに流れの最後に出るものはエンディング・ダイアゴナルと呼ばれ、4つ目の波の安値が1つ目の波の高値の範囲まで食い込むのが特徴です。流れの勢いが尽きかけているサインとされます。
形が完成すると、ダイアゴナルの始まりの水準まで一気に戻ることが多いとされます。ただし、波の数え方には人によって違いが出やすく、初心者がいきなり使うのは難しい形です。まずはウェッジとして線を引き、辺を抜けたかどうかで判断する使い方から始めましょう(フィボナッチ)。
ハーモニックパターン
ハーモニックパターンは、X・A・B・C・Dの5つの点を結んだ値動きの長さの比率が、フィボナッチの比率(0.618や0.786など)に近いときに、D点で反転を狙う手法の総称です。1935年のH・M・ガートレーの著書に出てくる形がもとになったガートレーのほか、バット、バタフライ、クラブなどの型があります。
ほかのパターンと違い、形が完成する前のD点で入るのが特徴で、そのぶんD点を抜けて進んだときの損切りを必ず決めておく必要があります。比率の条件が細かく、線の引き方によって判定が変わるので、専用のツールで候補を探し、実際の反転の足を確かめてから入るのが現実的です。
07ほかにも覚えておきたい6つの形
代表的な12種類のほかにも、名前のついた形はたくさんあります。特に次の6つは、自動検出ツールや解説書でもよく見かける形です。見分け方と完成の合図は、ここまでのパターンの応用で考えられます。
| 形 | どんな形か | 読み方 |
|---|---|---|
| トリプルトップ・ボトム | 山(谷)が3つ同じ高さに並ぶ | 三尊の頭が低い形。ネックラインを抜けたら反転 |
| ソーサー | 皿のようにゆるやかな丸い底(天井) | 長い時間をかけた反転。縁を抜けたら完成 |
| ダイヤモンド | 値幅が広がってから狭まる、ひし形 | 天井で出ることが多い反転。辺を抜けた向きに動く |
| ブロードニング | 高値も安値も広がっていくメガホン形 | 値動きが荒れた天井で出やすい。ラッパ型とも |
| アダムとイブ | とがった底のあとに丸い底が続く | ダブルボトムの一種。ネックラインの上抜けで完成 |
| V字 | 急落のあとに急上昇する(反対もある) | 途中で見分けにくく、形はあとからしかわからない |
V字のように、形になる前に一気に動いてしまう値動きは、チャートパターンでは捉えられません。反対に、トリプルトップのように形ができるまで時間がかかるものは、途中でレクタングルやダブルトップに見えることもあります。名前を当てることより、どのラインを抜けたら流れが変わったと判断するかを決めておくことが大切です。
08目標値と損切りの決め方(値幅の測り方)
チャートパターンの大きな利点は、入る前に目標値と損切りの位置を決められることです。目標値は、形の高さをネックラインや抜けた点から同じ向きに当てて測ります。この測り方は値幅観測(メジャード・ムーブ)と呼ばれ、形ごとに測る幅が決まっています。
| パターン | 測る幅 | 目標値の目安 |
|---|---|---|
| 三尊・逆三尊 | 頭からネックラインまで | ネックラインから同じ幅 |
| ダブルトップ・ボトム | 山(谷)からネックラインまで | ネックラインから同じ幅 |
| フラッグ・ペナント | 旗竿の長さ | 抜けた点から同じ幅 |
| トライアングル・レクタングル | 形のいちばん広い幅 | 抜けた点から同じ幅 |
| カップアンドハンドル | カップの深さ | 縁から同じ幅 |
たとえばダブルボトムで、2つの谷が148円00銭、ネックラインが150円00銭なら、値幅は2円00銭で、目標値の目安は150円00銭+2円00銭=152円00銭です。損切りを2つ目の谷の少し下の147円80銭に置くと、上抜けた150円00銭付近で買った場合、損切りまでは2円20銭、目標までは2円00銭で、損益の比率は1対1に届きません。
このように、形がきれいでも、入る位置によっては損切りのほうが大きくなります。ネックラインまで戻るのを待って入る、損切りを形の中の小さな安値に置くなど、目標までの幅が損切りの幅の1.5〜2倍以上になる位置を探してから入るのが基本です(リスクリワード)。
- 三尊は右肩の高値の少し上、逆三尊は右肩の安値の少し下
- ダブルトップは2つ目の山の上、ダブルボトムは2つ目の谷の下
- トライアングル・フラッグ・ウェッジは、抜けた向きと反対側の辺の外
- 値動きの大きさに合わせて、ATRの幅を足して余裕を持たせる
目標値はあくまで目安で、届かないことも少なくありません。目標の手前で一部を決済する、トレーリングストップに切り替えるなど、出口も入る前に決めておきましょう。損切りに余裕を持たせるときは、ふだんの値動きの幅を表すATRが役に立ちます(ATRで損切り幅を決める)。
09ブレイクの入り方3つとだましへの備え
パターンが完成して、ネックラインや形の辺を抜けることをブレイク(ブレイクアウト)といいます。入り方は大きく、ブレイクした時点で入る方法と、抜けたラインまで戻ってくるのを待って入る方法の2つです。どちらにも長所と短所があり、だましで終わったときの備えも欠かせません。
ボタンで入り方を切り替えます。上昇トライアングル(上値が平らな三角形)の例で、値段は説明用です。スマホでは図を横に動かすと、右側の注文の例も見られます。
上値の158円00銭を超えたところで、逆指値の買い(158円10銭)で入る方法です。強い上昇にも乗り遅れませんが、損切りを直近の安値の157円40銭に置くと、リスクは70銭になります。
戻りを待つ方法は、上値の抵抗だったラインが、抜けたあとは下値の支えに変わる性質を使っています。これをサポレジ転換といいます(サポレジ転換)。ブレイクで入る方法は、ラインの少し外に逆指値の注文を置いておけば、画面を見ていなくても抜けた瞬間に入れます(逆指値注文)。
だましを減らすには、ヒゲだけで抜けた足ではなく、終値でラインの外に出た足を待つのが基本です。抜けた直後に形の中へ戻ったら、形は失敗したと考えて損切りします。失敗した形の反対向きに大きく動くこともあるので、戻ってきた値段で反対の注文を入れ直すかどうかも、あらかじめ決めておきましょう。
入り方は、ブレイクで入るか、戻りを待つかの2つ。どちらでも、終値で抜けたかを確かめ、形の中に戻ったら損切りする。
10FXで使うときの注意:出来高・時間足・指標発表
株の解説書では、ブレイクのときに出来高が増えたかを確認の条件にしますが、FXは取引所を通さない相対取引が中心で、市場全体の出来高は見えません。MT4・MT5などで表示される出来高は、値段が更新された回数を数えたティックボリュームです。使うなら同じ会社のチャートの中での目安と考え、取引が多い時間帯かどうかもあわせて見ましょう(厚商い・薄商い)。
同じ形でも、時間足が長いほど多くの参加者に見られ、値幅も大きくなります。1分足の三尊は値幅が数pipsしかないこともあり、スプレッドの割合が大きくなります。初心者は4時間足や日足で形を探し、1時間足で入る場所を細かく決める使い方が扱いやすいでしょう(時間足の選び方)。
雇用統計や政策金利の発表のときは、形と関係なく値段が大きく動き、ネックラインを一瞬だけ抜けて戻るだましも起きやすくなります。発表の前後にできた形や、発表の直後のブレイクは、値動きが落ち着くのを待ってから判断するのが安全です(経済指標)。
11自動検出ツールの使い方と限界
チャートの形を自動で探すツールも増えています。TradingViewには標準のインジケーターとしてチャートパターンの自動検出があり、インジケーターの一覧のパターンのタブから表示できます。ヘルプによると、まとめて探すインジケーターは、ダブルトップ・三尊・フラッグ・ペナント・ウェッジ・トライアングル・レクタングル・カップアンドハンドルなど16種類に対応しています。
ヘルプでは、直近600本のローソク足の中から形を探す仕組みと説明されていて、目標値を表示する設定もあります。一方、MT4・MT5には形を自動で探す標準の機能はなく、追加のインジケーターや、一部の会社が提供する分析ツールで検出するのが一般的です(MT4とMT5の違い)。
どのツールも、線の引き方はあらかじめ決めた条件どおりで、人が見て引く線とずれることがあります。まだ完成していない候補の形も表示されるので、ツールは候補を見つける道具として使い、ネックラインを抜けたか、損切りと目標値をどこに置くかは自分で確かめましょう。

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さらに学ぶ
形の見分け方がわかったら、図鑑とクイズで目を慣らし、ラインを引く練習へ進みましょう。
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手書き風のチャートで、14のパターンを1つずつ覚えられます。
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手書きチャートの図で、形の見分けを腕試しできます。
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ネックラインや形の辺を引く練習の基本になります。
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チャートを使いはじめるまでの手順を確かめられます。
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参考資料(外部リンク)
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TradingView 自動チャートパターン(英語) ↗
自動検出の仕組みと、直近600本から形を探す範囲を確認できます。
-
TradingView All Chart Patterns(英語) ↗
まとめて探せる16種類のパターンと設定を確認できます。


