マーケットメーカーとは?「流動性・スプレッド・約定力」の仕組みと選び方

わからない前提で解説 5歳でもなんとなく分かるFX用語!

マーケットメーカーとは?
FXの「コンビニ店員とお客さん」で流動性・DD/NDD・スプレッドの仕組みを完全解説

このページでは、マーケットメーカーマーケットテイカーの違い、流動性の仕組み、DD方式・NDD方式(STP・ECN)A-book・B-book、そしてスプレッド約定力との関係まで、FX初心者にもわかりやすく完全解説します。

マーケットメーカーを説明するパンダキャラクター
STEP 01

なんとなく理解しよう!

5歳でもわかる超かんたん解説

マーケットメーカーっていうのは、コンビニの店員さんみたいなものだよ。コンビニに行くと、棚にいろんな商品が並んでいて、値札がついてるよね。「このおにぎりは150円です」「このジュースは120円です」って、いつでも買える状態になってる。マーケットメーカーは、FXの世界で「ドル円は今、買いたい人には150.02円で売りますよ、売りたい人からは150.00円で買いますよ」って、いつでも価格を出してくれる人たちなんだ。

コンビニの店員さんがいなかったら、欲しいものがあっても買えないよね。マーケットメーカーがいるから、トレーダーは好きなときに「買いたい!」「売りたい!」って取引できるんだ。世界中にマーケットメーカーがいて、しかも今では人間ではなくAIやコンピューターが24時間自動で価格を更新してくれているから、FXはいつでもサクサク取引できるんだよ。

マーケットテイカーっていうのは、コンビニのお客さんだよ。店員さんが「このおにぎり150円です」って言ったら、「はい、それください」って買う人のこと。FXでいうと、マーケットメーカーが出した価格を見て「その値段でいいよ、買うね」とか「売るね」って取引する人のこと。普通の個人トレーダーは、みんなマーケットテイカーなんだ。

じゃあ、コンビニの店員さん(マーケットメーカー)はどうやって儲けてるんだろう? 例えば、店員さんが「おにぎりを98円で仕入れて、100円で売る」としたら、その2円分が店員さんのもうけになるよね。FXでも同じで、マーケットメーカーは「買う価格」と「売る価格」にちょっとだけ差をつけて、その差で儲けてるんだ。これがスプレッドっていうものの正体だよ。昔はこの差が3〜5銭もあったけど、今はAIやコンピューターのおかげで0.1〜0.3銭くらいまで小さくなって、みんなが安く取引できるようになったんだ。

もしコンビニの店員さんがみんな休んじゃったら、お店はガラガラで何も買えないよね。FXでも同じで、マーケットメーカーが少ないと、買いたくても買えない、売りたくても売れないっていう状況になっちゃう。これを「流動性が低い」って言うんだ。逆に、店員さんがたくさんいて、いつでも何でも買える状態を「流動性が高い」って言うよ。

ドル円やユーロドルみたいな人気の通貨は、世界中にたくさんのマーケットメーカーがいるから、いつでもサクサク取引できるんだ。でも、あまり人気のない通貨だと、店員さん(マーケットメーカー)が少ないから、買いたい値段で買えなかったり、スリッページ(思った値段とずれちゃうこと)が起きやすくなるんだよ。2024年8月みたいに相場が急に大きく動いたときは、人気のドル円でも店員さんが一時的に少なくなって、スプレッドがいつもの何倍にも広がることがあったんだよ。

まとめ:FX市場は「24時間営業の巨大コンビニ」!

マーケットメーカーは「店員さん」で、いつでも価格を提示して取引に応じてくれる人。マーケットテイカーは「お客さん」で、提示された価格で売ったり買ったりする人だよ。

店員さん(マーケットメーカー)がたくさんいるお店(市場)ほど、いつでも好きな商品が好きなだけ買えて(流動性が高い)、値段の差(スプレッド)も小さくなるんだ。FX会社を選ぶときは、「このお店は流動性が高いかな?スプレッドは狭いかな?」って考えてみよう!

マーケットメーカーの詳細を解説するパンダキャラクター
STEP 02

さらに深掘ってマスターしよう!

もっと詳しい本格解説

マーケットメーカーとマーケットテイカーは、金融市場を構成する2種類のプレイヤーです。マーケットメーカーは常に売り値(Ask)と買い値(Bid)の両方を提示して市場に流動性を供給し、マーケットテイカーはその価格で取引を執行します。FX市場における主なマーケットメーカーは、JPモルガン、シティバンク、ドイツ銀行などの大手金融機関に加え、シタデル・セキュリティーズやジェーン・ストリートといったHFT(高頻度取引)専門会社で、インターバンク市場(銀行間市場)でこの役割を担っています。個人トレーダーがFX会社を通じて取引する際、その注文は最終的にこれらのマーケットメーカーに到達し、約定されます。

マーケットメーカー(Market Maker)とは

マーケットメーカーとは、金融市場で常に売り買い両方の価格(気配値)を提示し、市場に流動性を供給する業者のことです。FX市場では大手銀行やHFT企業、専門のマーケットメイク業者がこの役割を担い、トレーダーがいつでも取引できる環境を整えています。「流動性プロバイダー(LP)」とも呼ばれます。

マーケットメーカーの主な収益源はスプレッド(売値と買値の差)です。例えば、ドル円の買値を150.00円、売値を150.02円と提示した場合、この0.02円(2銭)の差がマーケットメーカーの利益となります。かつては人間のディーラーが価格を決めていましたが、2010年代以降はほぼ完全にアルゴリズム・AIに置き換わり、ミリ秒・マイクロ秒単位で価格が更新されるようになりました。この競争激化により、ドル円の平均スプレッドは2000年代初頭の3〜5銭程度から、現在の0.1〜0.3銭前後まで大幅に縮小しています。

マーケットメーカーは常に「在庫リスク」を抱えています。多くのトレーダーがドルを買う注文を出すと、マーケットメーカーはドルを売り続けることになり、ドルが上昇すると損失を被ります。このリスクを管理するために、マーケットメーカーは高度なヘッジ戦略やAIアルゴリズムを駆使し、ポジションを常に調整しています。2024年8月の円キャリートレード急巻き戻し(ドル円が155円台から142円台へ数日で急落)のような極端な相場では、マーケットメーカーがリスクを抑えるためスプレッドを大幅に拡大させた事例が多く報告されています。

マーケットテイカー(Market Taker)とは

マーケットテイカーとは、マーケットメーカーが提示した価格で取引を行う側の参加者です。一般的な個人FXトレーダーはほぼ全員がマーケットテイカーにあたり、FX会社の取引画面に表示された気配値を見て「買う」「売る」を決定します。マーケットテイカーは価格を「作る」のではなく、提示された価格を「受け入れる」立場です。

マーケットテイカーの特徴は、成行注文を出すとその時点で最も有利な価格(Best Price)で即座に約定できることです。ただし、流動性が低い時間帯(早朝や年末年始など)や、日銀の政策変更・重要な経済指標発表時には、スプレッドが著しく拡大したり、表示価格と約定価格のズレ(スリッページ)が発生したりすることがあります

マーケットテイカーが支払うスプレッドは、マーケットメーカーへの「サービス料」です。流動性が高いドル円やユーロドルではスプレッドが0.1〜0.3銭程度ですが、流動性が低いマイナー通貨ペアでは数十銭になることもあります。これは、マーケットメーカーがリスクを取って流動性を提供していることの対価です。

マーケットメーカーとマーケットテイカーの関係 マーケットメーカー (流動性を供給する側) 大手銀行・HFT JPモルガン等 AI・アルゴリズム ミリ秒単位で更新 価格を提示(2WAY PRICE) 買値(Bid): 150.00円 売値(Ask): 150.02円 スプレッド = 0.02円 マーケットメーカーの収益源 役割:いつでも取引可能な環境を提供 在庫リスクを負いながら流動性を供給 ※急変時はスプレッドを拡大してリスク回避 価格を提示 注文を出す マーケットテイカー (流動性を消費する側) 個人トレーダー FX会社経由 機関投資家 ヘッジファンド等 提示価格で取引を執行 「150.02円で買う!」 「150.00円で売る!」 スプレッド = 取引コスト マーケットテイカーが支払う 役割:提示された価格で取引を行う スプレッドを支払い流動性を消費 ※急変時はスリッページが発生しやすい両者の存在が市場の24時間取引を支えています

マーケットメーカーが価格を提示し、マーケットテイカーがその価格で取引する。この循環が流動性を生み出します。現在はAI・アルゴリズムがマーケットメイクの大部分を担っています。

FX会社の注文処理方式は、DD(ディーリングデスク)方式とNDD(ノンディーリングデスク)方式に大別されますDD方式では、FX会社自体がマーケットメーカーとなり、顧客の注文の相手方になります。顧客が「買い」なら会社が「売り」、顧客が「売り」なら会社が「買い」となるため、顧客と会社の利益が相反する構造です。ただし多くのDD方式の会社は、顧客のポジションをヘッジ(リスク回避)するために、外部のマーケットメーカーにカバー取引を行っています。

NDD方式では、FX会社は単なる「仲介者」として機能し、顧客の注文を外部の流動性プロバイダー(大手銀行・HFT企業など)に直接流します。NDD方式はさらに、STP(Straight Through Processing)ECN(Electronic Communication Network)に分かれます。STPは複数のマーケットメーカーから最良価格を選んで約定させる方式、ECNは参加者同士を直接マッチングさせる電子取引ネットワークです。

FX会社の注文処理方式(DD vs NDD) DD(ディーリングデスク)方式 トレーダー FX会社 (マーケットメーカー) 顧客の相手方 ・FX会社が価格を決定 ・顧客と会社の利益が相反することも ・多くはカバー取引でリスクをヘッジ メリット:固定スプレッド・初心者向け 注意点:透明性を確認すること → A-book/B-bookの混合運用が一般的 NDD(ノンディーリングデスク)方式 トレーダー FX会社 (仲介のみ) 注文を流す 銀行・HFT 流動性LP STP方式 複数LPから最良価格を選択 変動スプレッドが基本 ECN方式 参加者同士を直接マッチング 透明性最高・委託手数料あり メリット:透明性・約定力が高い 注意点:スプレッドが変動する → スキャルピングに向いているとされる ポイント:国内主要FX会社の多くはDD方式(またはDD+NDD混合)を採用 スプレッドの安定性ならDD方式、透明性・約定力ならNDD方式が向くとされる

DD方式ではFX会社が相手方となり、NDD方式では外部の流動性プロバイダーに注文が流れます。DD・NDD方式の詳細解説もあわせて確認しましょう。

A-book・B-bookという分類も重要です。A-bookは顧客の注文を外部に流す方式(NDD的)、B-bookは社内で処理する方式(DD的)を指します。多くのFX会社は両方を併用しており、収益性の高い顧客(負ける確率が高い)の注文はB-bookで処理し、収益性の低い顧客(勝つ確率が高い)の注文はA-bookで外部に流すといった運用をしています。国内の金融庁に登録されたFX会社は顧客資産の分別管理が義務付けられており、適切なリスク管理として合法に行われていますが、会社選びの際は公開情報や規制への準拠状況を確認することが大切です。

約定力(注文が希望通りの価格で成立する力)は、マーケットメーカーの質と数に大きく左右されます。複数の優良なマーケットメーカーと接続しているFX会社は、流動性が高く、スリッページやリクオート(約定拒否後の再提示)が少ない傾向があります。特にスキャルピングなど短期売買を行うトレーダーにとって、約定力は収益に直結する重要な要素です。2024年の日銀利上げ局面や重要経済指標発表時には、マーケットメーカーがリスクを抑えるためにスプレッドを広げたり、約定を遅らせたりすることがあります。

初心者がつまずきやすいのは、「スプレッドの狭さだけでFX会社を選んでしまう」ことです。表示スプレッドが狭くても、約定力が低ければ実際のコストは高くなることがあります。表示スプレッドだけでなく「実際にどの価格で約定したか」を確認する習慣をつけましょう。また、リクオートが頻発する会社は避けた方が無難です。FX会社が「約定率」「スリッページ発生率」などの情報を公開しているかも、信頼性を判断する重要な指標です。

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マーケットメーカーのFAQを説明するパンダキャラクター
STEP 03

疑問を解消しよう!

よくある質問(FAQ)

かつてマーケットメーカーは人間のディーラーが価格を決めていましたが、2010年代以降はほぼ完全にアルゴリズム・AIに置き換わりました。現在はHFT(高頻度取引)企業がマーケットメイクの大部分を担い、ミリ秒・マイクロ秒単位で価格を更新しています。この変化により、ドル円の平均スプレッドは2000年代初頭の3〜5銭程度から、現在は0.1〜0.3銭前後まで競争が進み、個人トレーダーの取引コストが大幅に低下しました。一方でAI同士が高速に反応しあうため、急変時にはフラッシュクラッシュ(瞬間的な急落)やスプレッドの急拡大が起きやすくなっています。
マーケットメーカーはリスクが高まるほどスプレッドを広げてリスクを吸収しようとします。日銀の政策変更(2024年3月マイナス金利解除、2024年7月0.25%利上げ、2025年1月0.5%利上げなど)のような重大イベント直後は、価格の動く方向が読みにくく在庫リスクが急増するため、マーケットメーカーが提示するスプレッドが通常の数倍〜十数倍に拡大することがあります。特に2024年8月の円急騰局面では多くのFX会社でスプレッドが著しく拡大し、スリッページも頻発しました。指標発表直後や市場急変時の取引は、普段より高いコストがかかることを必ず念頭に置きましょう。
直接の関係はありませんが、TradingViewは国内FX会社への対応が急速に進んでおり(松井証券FXは2025年12月から対応開始)、チャート上でリアルタイムのBid/Askスプレッドを視覚的に確認しやすくなっています。TradingViewを通じてスプレッドや価格の動きをチェックする習慣をつけることで、マーケットメーカーが提示する価格の変化を直感的に把握でき、スプレッドが広がりやすい時間帯や通貨ペアを見極めるのに役立ちます。FX会社選びの際にTradingView対応かどうかも確認する価値があります。
金融庁に登録された国内FX会社が行うB-book(社内処理)は、適切なリスク管理と開示を前提として合法です。国内FX会社は金融商品取引業者として金融庁・金融先物取引業協会の監督下にあり、顧客資産の分別管理も義務付けられています。ただし、海外FX会社の中には規制の緩い国に登録し、B-bookを不透明に運用するケースもあるため、会社選びの際は金融庁の登録確認が重要です。「信託保全」「分別管理」が徹底されているかを公式サイトで確認しましょう。
スキャルピングでは約定速度と約定率が最重要です。確認すべき点は「スキャルピング公認か否か(DD方式の会社では制限があることも)」「実際の平均スプレッド(通常時・指標時)」「リクオート発生率」「スリッページの傾向」の4点です。NDD・ECN方式を採用しているFX会社は透明性が高くスキャルピング向けとされますが、スプレッドが変動しやすい点もあわせて確認しましょう。各社の約定力レポートや実績データを公開している会社を優先的に選ぶのがおすすめです。FX口座診断ツールで自分に合った会社を探してみましょう。
2024年8月の円キャリートレード急巻き戻しでは、ドル円が数日間で155円台から142円台へ急落し、市場の流動性が急激に枯渇しました。マーケットメーカーはリスク回避のためスプレッドを大幅に拡大し、一部では通常の10〜20倍のスプレッドが観測されました。この出来事は「流動性リスク」の典型例で、普段は流動性が高いドル円でも、市場パニック時には正常な取引が困難になることを示しています。大きなポジションを保有している場合は、こうした急変リスクに備えた資金管理損切り注文の設定が欠かせません。
インターバンク市場(大手銀行間市場)は世界のFX取引量の約30〜40%を占め、最も流動性が高い市場です。個人のFX取引は、FX会社→流動性プロバイダー(大手銀行・HFT企業等)→インターバンク市場という経路でつながっています。FX会社が優良な流動性プロバイダーと多く契約しているほど、個人トレーダーがより良い価格(狭いスプレッド)で取引できます。FX会社が「複数のLP(流動性プロバイダー)と接続」と案内している場合は、この仕組みを指しています。FX会社選びの際は、接続しているLPの数や質も確認ポイントの一つです。
はい、まったく同じ概念が使えます。暗号資産の中央集権型取引所(Binance等)でも、板(オーダーブック)に指値注文を置く側がメーカー(Maker)、成行で注文を取る側がテイカー(Taker)です。多くの取引所ではMaker手数料よりTaker手数料を高く設定しており、流動性を提供するMakerを優遇しています。DEX(分散型取引所)でも「流動性提供者(LP)」がFXのマーケットメーカーに相当し、流動性プールに資金を入れて手数料収入を得る仕組みになっています。FXで覚えたマーケットメーカー・テイカーの知識は、暗号資産をはじめあらゆる金融市場に応用できます。

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