フラッグ・ペナント — 見分け方と順張り活用

フラッグ・ペナント | チャートパターン図鑑
レッスン 7 / 10

フラッグ・ペナント

短期休憩後の爆発的継続パターン

急騰・急落後の一時的な休憩を示す継続パターン。旗(フラッグ)と三角旗(ペナント)の 2種類があり、ブレイクアウト後は元のトレンド方向へ力強く継続。短期トレーダー必須の知識です。

難易度: 初級〜中級
所要時間: 約15分
継続パターン

1 フラッグ・ペナントとは?短期調整の代表パターン

フラッグとペナントは、強いトレンドの中で現れる短期的な調整(休憩)パターンです。 急激な価格変動(ポール)の後に、旗のような形(フラッグ)や三角形の旗(ペナント)を形成し、 その後、元のトレンド方向へブレイクアウトします。形成期間は通常1〜3週間と短期です。

ブルフラッグ・ブルペナント完全図解

ブルフラッグ(上昇継続) ポール (急上昇) フラッグ(調整) ブレイクアウト ポールと同じ高さ 特徴:下向きの平行チャネル → 上方ブレイク ブルペナント(上昇継続) ポール ペナント(収束) ブレイクアウト 目標値 特徴:対称的な三角形 → 上方ブレイク ベアフラッグ(下降継続) ポール (急下降) フラッグ(調整) ブレイクダウン 特徴:上向きの平行チャネル → 下方ブレイク ベアペナント(下降継続) ポール ペナント(収束) ブレイクダウン 特徴:対称的な三角形 → 下方ブレイク

フラッグとペナントの違い

フラッグ vs ペナント 特徴比較 項目 フラッグ ペナント 形状 平行チャネル(長方形) 対称三角形 トレンドライン 平行線 収束線 形成期間 1〜3週間 1〜2週間 出来高パターン 調整中減少→ブレイク急増 収束中減少→ブレイク急増 成功率 70-75% 65-70% 目標値計算 ポールの高さを投影 ポールの高さを投影 💡 共通点:どちらも短期調整パターンで、トレンド継続の強いシグナル
📈

ブルフラッグ

上昇トレンド中の一時的な下向き調整。平行チャネルを形成後、上方へブレイクアウト。

  • 急上昇後に出現
  • 下向きの平行チャネル
  • 出来高は徐々に減少
  • ブレイク時に出来高急増
🚩

ブルペナント

上昇トレンド中の三角形調整。価格が収束した後、上方へ爆発的にブレイクアウト。

  • 急上昇後に出現
  • 対称的な三角形
  • 収束に伴い出来高減少
  • 頂点前にブレイク
📉

ベアフラッグ

下降トレンド中の一時的な上向き調整。平行チャネル形成後、下方へブレイクダウン。

  • 急下降後に出現
  • 上向きの平行チャネル
  • 調整中の出来高減少
  • ブレイク時に売り急増

ベアペナント

下降トレンド中の三角形調整。価格収束後、下方へ強くブレイクダウン。

  • 急下降後に出現
  • 対称的な三角形
  • 収束中の閑散相場
  • ブレイクで下降再開

2 正確な識別方法と5つの必須条件

フラッグ・ペナントを正しく識別するには、特定の条件をすべて満たす必要があります。 特に「ポール」の存在と形成期間の短さが重要。プロが使う識別テクニックを解説します。

パターン成立の5つの必須条件

条件1: 明確なポール 急騰/急落 45度以上の角度 条件2: 正しい形状 フラッグ ペナント 明確な形状パターン 条件3: 短期形成 1-3週間 最大でも 20営業日以内 長すぎると無効 条件4: 出来高 調整中減少→ブレイク急増 条件5: 明確なブレイク 元のトレンド方向へ 出来高を伴うブレイク ✅ 5つすべての条件を満たして初めて有効なパターン

プロトレーダーの確認チェックリスト

ポールが十分に急角度(45度以上)である
緩やかな上昇・下降では形成されない
ポールの長さがパターンの3倍以上
ポール < パターンでは無効
形成期間が20営業日以内
それ以上は別のパターンの可能性
フラッグは平行線、ペナントは収束線
形状の違いを明確に識別
調整中の出来高が明らかに減少
エネルギーの蓄積を確認
ブレイク時の出来高が通常の1.5倍以上
確実な継続シグナル

⚠️ よくある間違い

  • ポールが不明確な状態での判断(単なる保ち合いとの混同)
  • 形成期間が長すぎる(1ヶ月以上は別パターン)
  • 出来高を確認せずにエントリー
  • 逆方向へのブレイク(反転シグナルの見逃し)
  • 小さすぎるパターン(15分足などでの誤認)