ダブルトップ・ダブルボトム — 見分け方と戦略

ダブルトップ・ダブルボトム | チャートパターン図鑑
レッスン 4 / 10

ダブルトップ・ダブルボトム

最も信頼性の高い反転パターン。2つの山や谷が示す明確な転換シグナルを理解し、 トレンド転換の初動を捉える実践的なエントリー手法をマスターしましょう。

難易度: 初〜中級
所要時間: 約15分
反転パターン

1 ダブルトップ・ボトムとは?M型とW型の反転サイン

ダブルトップは天井圏で現れる「M」型の反転パターン、ダブルボトムは底値圏で現れる「W」型の反転パターンです。 2つの山(谷)がほぼ同じ高さ(深さ)で形成され、その間の谷(山)をネックラインと呼びます。 このパターンは成功率が高く、世界中のトレーダーに愛用されています。

ダブルトップとダブルボトムの完全解剖図

ダブルトップ(M型) 第1の山 第2の山 ネックライン ブレイク 売りシグナル 高さ 目標値 ダブルボトム(W型) 第1の谷 第2の谷 ネックライン ブレイク 買いシグナル 深さ 目標値 パターン形成の時間軸 上昇/下落 トレンド継続 第1の頂点 1〜2週間 調整 数日〜1週間 第2の頂点 1〜2週間 形成期間: 2〜6週間 期間が長いほど信頼性が高い 日足チャートが最も有効
📉

ダブルトップ(天井型)

上昇トレンドの終焉を示す反転パターン。2つの山がほぼ同じ高さで、買い圧力の枯渇を示唆。

  • 📍 出現位置: 高値圏
  • 📊 シグナル: 売り
  • 🎯 成功率: 65-75%
📈

ダブルボトム(底値型)

下降トレンドの終焉を示す反転パターン。2つの谷がほぼ同じ深さで、売り圧力の枯渇を示唆。

  • 📍 出現位置: 安値圏
  • 📊 シグナル: 買い
  • 🎯 成功率: 65-75%

2 完璧なダブルトップ・ボトムを見つける5つの条件

すべてのM型・W型がダブルトップ・ボトムになるわけではありません。 有効なパターンを識別するための重要な条件を理解し、だましを避けましょう。

パターン成立の必須条件(インタラクティブ)

条件1: 先行トレンド 必ず上昇/下降トレンド後 条件2: 頂点の高さ 誤差5%以内が理想 条件3: 時間間隔 2〜4週間 短すぎず長すぎず 条件4: 出来高 ブレイク時に増加 条件5: ブレイク確認 確定 終値でブレイク確認 成功例 vs 失敗例 ✅ 成功例 ・明確なトレンド ・同じ高さの頂点 ・出来高確認 ❌ 失敗例 ・レンジ相場 ・頂点の差が大きい ・だましのブレイク
1

形成前の確認

  • 明確な上昇/下降トレンド存在
  • トレンド期間は最低1ヶ月以上
  • 25%以上の価格変動あり
2

形成中の確認

  • 2つの頂点の高さ誤差5%以内
  • 頂点間の時間2〜6週間
  • 谷(山)の深さ10〜20%
3

ブレイク時の確認

  • 終値でネックライン突破
  • 出来高が通常の1.5倍以上
  • 翌日も継続性あり
4

だまし回避

  • ヒゲだけのブレイクは無視
  • 出来高が少ない場合は様子見
  • 3%以上のブレイクを確認

💡 プロのコツ:複数時間軸での確認

日足でパターンを発見したら、4時間足で細かい動きを確認し、週足で大局を把握。3つの時間軸すべてで同じ方向性なら信頼性が格段に向上します。

3 3つのエントリータイミングと利確・損切り設定

ダブルトップ・ボトムには3つのエントリーポイントがあり、それぞれリスクとリワードが異なります。 自分のトレードスタイルに合った手法を選び、適切なリスク管理を行いましょう。

3つのエントリー戦略とリスクリワード比較

戦略1: アグレッシブエントリー Entry SL: 頂点上 TP: パターン高さ分 第2頂点形成後すぐ リスク: 高 / リワード: 最大 戦略2: スタンダードエントリー Entry SL: ネックライン上 TP: パターン高さ分 ネックラインブレイク時 リスク: 中 / リワード: 高 戦略3: コンサバティブエントリー Entry リテスト ブレイク後のリテスト時 リスク: 低 / リワード: 中 エントリー戦略比較 戦略 タイミング 勝率 R:R比 推奨レベル アグレッシブ 第2頂点後 50-60% 1:3〜1:4 上級者 スタンダード ブレイク時 65-75% 1:2〜1:3 中級者 コンサバティブ リテスト時 75-85% 1:1.5〜1:2 初心者 目標価格の計算式 目標価格 = ブレイクポイント ± (頂点の高さ – ネックライン)

⚠️ 注意:部分利確の重要性

目標価格の70%地点で半分利確、残りは目標価格まで保有。これにより利益確保と利益最大化のバランスが取れます。

4 実際のトレード例と失敗を避けるポイント

過去の実例から学ぶダブルトップ・ボトムの活用法。 成功例と失敗例を比較し、より確実なトレードを目指しましょう。

USD/JPY ダブルトップ

2024年3月 日足チャート

150.00円で2回反落後、148.50円のネックラインをブレイク。 147.00円まで下落し、目標達成。

エントリー
148.30
ストップ
150.20
利確
147.00
損益
+130pips

EUR/USD ダブルボトム

2024年2月 4時間足

1.0720で2回サポート確認後、1.0780のネックラインブレイク。 リテスト後に1.0850まで上昇。

エントリー
1.0785
ストップ
1.0710
利確
1.0850
損益
+65pips

GBP/JPY だましの例

2024年1月 日足チャート

ダブルトップに見えたが、ネックラインで反発。 出来高不足とトレンド継続で損切り。

エントリー
182.50
ストップ
183.20
損切り
183.20
損益
-70pips

🚫 よくある失敗パターン

  • レンジ相場での誤認識(トレンドがない状態)
  • 時間軸が短すぎる(15分足など)での判断
  • 出来高を確認せずにエントリー
  • ストップロスを設定しない
  • 目標価格に固執しすぎる

✅ 成功率を上げる5つのポイント

  1. 主要通貨ペアで探す:流動性が高く、パターンが機能しやすい
  2. 日足以上で確認:短期足のノイズを避ける
  3. 他の指標と併用:RSIのダイバージェンス、MACDのクロス等
  4. 経済指標を確認:重要イベント前後は避ける
  5. 資金管理を徹底:1トレードのリスクは総資金の2%以内

学んだパターンを実践で活かそう!

ダブルトップ・ダブルボトムの理解は反転パターンの基本です。あなたに最適なFX会社を見つけて、学んだテクニックを実際のトレードで活用しましょう。

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