レイヤリングについて詳しく解説

わからない前提で解説 5歳でもなんとなく分かるFX用語!

レイヤリング

複数の価格帯に分散させた注文で相場を操作する違法行為

パンダ
STEP 01

なんとなく理解しよう!

5歳でもわかる超かんたん解説

レイヤリングっていうのはね、たくさんの嘘の注文を階段みたいに並べて騙す悪いことなんだよ。

たとえば、みんなでかけっこをする時に、悪い子が「1位の子には100円、2位には90円、3位には80円あげる!」って嘘をついて、みんなを一生懸命走らせるけど、本当は1円もあげないみたいなことなんだ。

FXや株では、悪い人が100円、99円、98円って、いろんな値段でたくさんの注文を出すんだ。それを見た人は「わあ、買いたい人がいっぱいいる!」って思って、慌てて買っちゃうんだよ。

でも実は、その注文は全部嘘で、値段が上がったところで全部取り消して、逆に売って儲けるんだ。階段みたいに注文を重ねるから「レイヤリング(層を作る)」って呼ばれているんだよ。

これも立派な犯罪で、やった人は警察に捕まるし、たくさんのお金を罰金として払わないといけないんだ。スプーフィングをもっと巧妙にした手口なんだよ)

つまりレイヤリングは「階段状の嘘注文で騙す」悪質な詐欺だよ!

レイヤリングは、何段階もの偽注文で市場を操作する犯罪なんだ。階段を作るように、101円、102円、103円と複数の価格に注文を並べて、厚い買い板(売り板)があるように見せかけるんだよ。

他の投資家が「こんなに注文があるなら上がる(下がる)!」と騙されて取引したところで、偽注文を全て取り消し、反対売買で確実に利益を得る。スプーフィングより見破りにくい、とても悪質な手口なんだ。

パンダ
STEP 02

さらに深掘ってマスターしよう!

もっと詳しい本格解説

レイヤリングは、複数の価格帯に分散配置した見せ玉で市場を欺く高度な相場操縦なんですよ。スプーフィングの進化形で、単一価格ではなく複数価格に注文を「層状」に配置することで、より自然に見せかける手法です。

具体的な手口は、現在価格から離れた複数の指値に大量注文を配置し、厚い板を演出します。たとえば、100円の銘柄に対し、99円に1000株、98円に2000株、97円に3000株と階段状に買い注文を並べ、強い買い支えがあるように見せかけます。これにより他の投資家を誘導し、価格が上昇したところで全ての見せ玉を取り消し売り抜けます。

レイヤリングはアルゴリズム取引で自動実行されることが多く、人間には見破りにくい特徴があります。しかし、金融当局のAI監視システムは、注文パターン、取消率、時間的相関などから検出可能です。日本では5年以下の懲役または500万円以下の罰金、米国では最高25年の懲役が科されます。個人投資家も板の異常な厚みには警戒が必要なんですよ。

関連用語をチェック!

階段状注文 複数の価格帯に段階的に配置された注文
板の厚み 特定価格帯における注文数量の多さ
見せ玉 約定意図のない虚偽の注文
誘導 他の投資家の取引行動を意図的に操作すること
アルゴリズム取引 コンピュータープログラムによる自動売買
取消率 発注した注文のうち取り消された割合
相関分析 複数のデータ間の関連性を分析する手法
板情報 各価格帯の売買注文状況を示すデータ
パンダ
STEP 03

レイヤリングに関するQ&A

よくある質問と回答

スプーフィング単一価格に大量注文を出しますが、レイヤリングは複数価格に分散配置します。レイヤリングの方が自然に見え、検出が困難です。また、より多くの資金と高度なアルゴリズムが必要なため、組織的犯罪の可能性が高いです。
不自然に厚い板が突然出現し、価格が動くと消える場合は要注意です。特に、複数価格に同時に現れる大量注文、きれいな階段状の注文配置、約定せずに移動する注文などは、レイヤリングの兆候です。
板情報だけで判断しないことが重要です。出来高チャート、ニュースなど複数の情報源を確認します。また、指値注文を活用し、想定外の価格で約定するリスクを減らします。急激な板の変化時は取引を控えることも大切です。
はい、個人投資家が主なターゲットです。特に、板情報を重視する短期トレーダーが狙われやすいです。感情的な取引判断をする投資家ほど騙されやすいため、冷静な分析と計画的な取引が自衛策となります。
FX市場でもECN方式の業者で問題になっています。特に流動性の低い通貨ペアや、東京時間の早朝など取引が薄い時間帯で発生しやすいです。メジャー通貨ペアでの取引や、流動性の高い時間帯の選択が対策になります。
2016年、米国でレイヤリングによる相場操縦で禁固3年の実刑判決が出ました。日本でも、複数の投資ファンドが共謀してレイヤリングを行い、数億円の課徴金を科された事例があります。国際的な連携での摘発も増えています。
レイヤリングはAIなしでは実行困難です。複数価格への同時発注、瞬時の取消、市場反応の分析など、人間には不可能な速度で実行されます。一方、監視側も機械学習で検出精度を向上させており、技術競争が続いています。
各国で注文取消に対する手数料導入が進んでいます。また、アルゴリズム取引の登録制、取引速度の制限、最小注文保持時間の設定など、構造的な対策が検討されています。国際協調での規制強化も進展しています。