逆イールド(インバースカーブ)の完全ガイド

わからない前提で解説 5歳でもなんとなく分かるFX用語!

逆イールド(インバースカーブ)

短期金利が長期金利を上回る異常な状態で景気後退の前兆とされる現象

パンダ
STEP 01

なんとなく理解しよう!

5歳でもわかる超かんたん解説

逆イールドっていうのはね、普通とは反対のことが起きている特別な状態なんだよ。

例えば、1日だけおもちゃを貸すより、1年間貸す方がお礼が少ないなんて、変でしょ?でも経済の世界では、みんなが心配している時にこういうことが起きるんだ。

普通は長く貸す方が利息が高いのに、短く貸す方が高くなっちゃうんだよ。これは「もうすぐ景気が悪くなるかも」ってみんなが思っている時に起きやすいんだ。

大人たちはこれを見て、「嵐が来るかもしれない」って準備を始めるんだよ!(実際に景気が悪くなることが多いんだって)

つまり逆イールドは経済の赤信号みたいなものだよ!

逆イールドは金利の世界がひっくり返った状態なんだ。

かけっこで考えてみて。普通は長い距離を走る方が大変だから、ご褒美も多いでしょ?でも逆イールドの時は、短い距離の方がご褒美が多いという不思議なことが起きるんだ。

これは、みんなが「将来は今より悪くなりそう」って心配している時に起きるんだよ。雨が降りそうな時に傘を買う人が増えるみたいに、みんなが安全な場所にお金を移そうとするから、こんな変なことが起きるんだ!

パンダ
STEP 02

さらに深掘ってマスターしよう!

もっと詳しい本格解説

逆イールド(Inverted Yield Curve)は、短期金利が長期金利を上回る異常な金利構造で、歴史的に景気後退の最も信頼性の高い先行指標とされているんですよ。特に米国では過去50年間、すべての景気後退の前に逆イールドが発生しています。

逆イールドが発生する理由は、投資家が将来の景気悪化を予想し、安全資産である長期国債に資金が集中するためです。長期債への需要増加で長期金利が低下する一方、中央銀行の引き締め政策で短期金利は高止まりし、逆転現象が起きます。

最も注目されるのは米国の2年債と10年債の利回り差(2-10スプレッドです。これがマイナスになると、通常12〜18か月後に景気後退が始まるとされています。ただし、逆イールドから景気後退までのタイムラグや、必ずしも景気後退が起きるわけではない点には注意が必要です。

関連用語をチェック!

順イールド 長期金利が短期金利より高い正常な状態
2-10スプレッド 2年債と10年債の利回り差で逆イールドの代表的指標
景気後退 経済活動が縮小する期間(リセッション)
フライト・トゥ・クオリティ リスク回避で安全資産に資金が流れる現象
ベアフラット 景気懸念からイールドカーブが平坦化すること
ブルスティープ 景気拡大期待でイールドカーブが急勾配になること
タームプレミアム 長期投資に要求される追加的な利回り
利回り曲線 イールドカーブの別名
パンダ
STEP 03

逆イールド(インバースカーブ)に関するQ&A

よくある質問と回答

投資家が将来を悲観している証拠だからです。景気が悪くなると予想すれば、将来金利が下がると考え、今のうちに長期債を買うため、長期金利が下がります。
歴史的には高い確率で景気後退が発生していますが、100%ではありません。また、逆イールドから景気後退まで1〜2年のタイムラグがあることが一般的です。
最も注目されるのは2年債と10年債の差です。3か月物と10年債の差も重要視されます。複数の年限で逆イールドが確認されると、より信頼性が高まります。
短期的には株価が下落することが多いです。しかし、景気後退まで時間があるため、一時的に反発することもあります。最終的には景気後退で大きく下落する傾向があります。
逆イールドはその国の通貨安要因となります。将来の利下げ期待や景気悪化懸念から、資金が流出しやすくなるためです。避難通貨への資金シフトも起きます。
日本では金利水準が極めて低いため、米国のような逆イールドは起きにくいです。ただし、超短期と短期の間で小幅な逆転が起きることはあります。
リスク資産を減らし、現金比率を高めることが基本です。債券は短期債中心にし、株式はディフェンシブ銘柄にシフトします。金などの安全資産も選択肢になります。
逆イールドを認識すると利下げに転じることが多いです。景気後退を防ぐため、予防的な金融緩和を実施します。ただし、インフレが高い場合は対応が遅れることもあります。