ヘッドアンドショルダー(三尊) — 判別と対処

ヘッドアンドショルダー(三尊天井) | チャートパターン図鑑
レッスン 6 / 10

ヘッドアンドショルダー(三尊天井)

最も信頼性の高い反転パターンの王様

3つの山が織りなす完璧な天井圏の反転シグナル。左肩・頭・右肩の形成とネックライン突破が 示す明確な売りサイン。逆三尊も含めて、プロトレーダーが最も重視するパターンを完全マスター。

難易度: 中級〜上級
所要時間: 約20分
反転パターン

1 ヘッドアンドショルダーとは?完璧な反転の形

ヘッドアンドショルダー(三尊天井)は、上昇トレンドの終焉を告げる最も信頼性の高い反転パターンです。 左肩(LS)、頭(H)、右肩(RS)の3つの山と、それらを結ぶネックラインで構成され、 プロトレーダーの80%以上が最重要パターンとして認識しています。

ヘッドアンドショルダー完全解剖図

標準的なヘッドアンドショルダーパターン 上昇トレンド 左肩(LS) 頭(H) 右肩(RS) ネックライン ブレイクダウン 出来高パターン 高さ(H) 目標値計算 ネックライン – H 左右対称が理想 形成プロセス(5段階) 1 上昇トレンド 2 左肩形成 3 頭形成(最高値) 4 右肩形成 5 ネックライン突破

逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)

逆ヘッドアンドショルダー(底打ちパターン) 逆左肩 逆頭(底) 逆右肩 ネックライン ブレイクアップ 逆三尊の特徴 • 下降トレンドの終了シグナル • 買いエントリーのチャンス
👑

最高の信頼性

成功率75-85%を誇る最も信頼性の高い反転パターン。特に日足以上で出現した場合の精度は抜群。

📊

出来高の特徴

頭で最大の出来高、右肩で減少、ネックライン突破で急増。この出来高パターンが重要な確認材料。

⚖️

左右対称性

理想的なパターンは左肩と右肩がほぼ同じ高さ。対称性が高いほど信頼性も向上する。

⏱️

形成期間

通常1-3ヶ月かけて形成。短期すぎる形は失敗しやすく、長期になるほど反転の威力が増大。

2 正確な識別方法と5つの必須確認ポイント

ヘッドアンドショルダーを正確に識別するには、厳格なルールに従う必要があります。 プロトレーダーが使用する5つの確認ポイントと、失敗パターンとの見分け方を解説します。

パターン成立の必須条件チェッカー

条件1: 上昇トレンド 必須の前提条件 条件2: 3つの山 頭が最高値 条件3: ネックライン 2つの谷を結ぶ線 条件4: 出来高 頭で最大→減少→急増 条件5: 確実な突破 終値での明確な突破(3%以上) 出来高の急増で確認 ✅ 5つすべての条件を満たした時のみパターン成立
1

トレンドの確認

最低3ヶ月以上の明確な上昇トレンドが必要

2

高さの順序

頭 > 左肩 ≈ 右肩の高さ関係が必須

3

ネックライン角度

水平または若干の傾き(±10度以内)

4

時間的対称性

左肩と右肩の形成期間がほぼ同じ

5

出来高確認

典型的な減少→増加パターンを確認

6

突破の確実性

終値でのクリアな突破と再テスト

⚠️ よくある誤認パターン

  • 複数の山があるだけの乱高下(ネックラインが引けない)
  • 頭が最高値でない変則的な形(トリプルトップとの混同)
  • 形成期間が短すぎる(1ヶ月未満)ミニパターン
  • ネックラインの角度が急すぎる(20度以上)
  • 出来高が伴わない形だけのパターン

3 実践トレード戦略と正確な目標値計算

ネックライン突破後のエントリータイミング、目標値の計算方法、ストップロスの設定まで、 実践的なトレード戦略を詳しく解説。リスクリワード比を最大化する手法を学びます。

目標値計算とエントリーポイント

エントリー戦略と目標値設定 LS H RS ネックライン Entry 1 即時エントリー Entry 2 リテスト確認 高さ = 140pips 目標値 310 – 140 = 170 SL: 右肩の上 エントリー戦略比較 戦略 エントリー条件 勝率 RR比 推奨度 アグレッシブ ネックライン突破即 65-70% 1:2.5 ★★☆ コンサバティブ リテスト確認後 75-80% 1:2 ★★★ スケールイン 分割エントリー 70-75% 1:2.2 ★★★
通常の目標値計算

頭からネックラインまでの垂直距離を測定し、ブレイクポイントから同じ距離を投影。

目標値 = ネックライン – (頭 – ネックライン)

例: 頭150円、ネックライン140円
→ 目標値 = 140 – 10 = 130円

段階的目標値

リスク管理のため、目標値を3段階に分けて利益確定。

第1目標: 50%地点
第2目標: 75%地点
第3目標: 100%地点

各段階で1/3ずつ利確
残りはトレーリングストップ

ストップロス設定

右肩の高値の少し上、またはネックラインの上に設定。

SL = 右肩高値 + スプレッド
または
SL = ネックライン + 2%

リスクリワード比1:2以上を確保

時間軸別の推奨戦略

時間軸 形成期間 目標pips 保有期間 成功率 注意点
月足 1-2年 500-1000 3-6ヶ月 85% 長期トレンド転換
週足 3-6ヶ月 200-500 1-3ヶ月 80% 中期転換点
日足 1-3ヶ月 100-200 1-2週間 75% 最も実践的
4時間足 1-2週間 50-100 2-5日 70% 偽シグナル注意
1時間足 2-5日 20-50 1-2日 65% 上位足確認必須

✅ トレード成功の5つの鍵

  1. 日足以上での出現を優先的にトレード
  2. 出来高の確認を怠らない
  3. ネックライン突破を焦らず待つ
  4. リテストでのエントリーで勝率向上
  5. 目標値到達前の部分利確でリスク管理

4 実践トレード例と上級応用テクニック

実際の相場でヘッドアンドショルダーを活用した成功例と、複合的な分析手法を組み合わせた 上級テクニックを解説。プロの視点でパターンを読み解く方法を身につけます。

プロが使う最終確認チェックリスト

上昇トレンドが3ヶ月以上継続している
短期間のトレンドでは反転力が弱い
左肩と右肩の高さがほぼ同じ(±5%以内)
対称性が高いほど信頼性向上
頭の出来高が最も多く、右肩で明確に減少
買い圧力の衰退を確認
ネックラインが水平または緩やかな傾き
急角度のネックラインは信頼性低下
RSIやMACDでダイバージェンスが発生
オシレーター系指標での確認
重要なレジスタンスレベル付近での形成
フィボナッチや過去の高値との合致
ブレイク時の出来高が通常の1.5倍以上
確実な売り圧力の確認

🚫 失敗を避けるための注意点

失敗パターン 対策
早すぎるエントリー(形成途中) 右肩完成とネックライン突破を確認
出来高を無視した判断 必ず出来高パターンを確認
小さすぎるパターン 日足以上の時間軸を使用
ストップロスなし 必ず右肩上にSL設定
目標値への固執 段階的利確と状況判断
🔄

複合パターン分析

ダブルトップやトリプルトップとの組み合わせで、より強力な反転シグナルを確認。

📐

フィボナッチ活用

61.8%や78.6%のリトレースメントレベルと組み合わせて精度向上。

🌐

マルチタイムフレーム

上位足でのトレンド確認と下位足でのエントリータイミング調整。

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関連通貨ペア確認

相関性の高い通貨ペアでの同時シグナル確認で信頼性アップ。

🎯 反転パターンをマスターして利益を最大化!

ヘッドアンドショルダーは反転パターンの王様。このパターンをマスターすることで、 トレンド転換を高精度で捉えられるようになります。次は継続パターンも学びましょう!

💡 学習のコツ: デモトレードで最低10回はヘッドアンドショルダーを確認してから実践へ

📚 さらに学習を深めるために

チャートパターンの理解を深めた後は、よくある失敗と対策で リスク管理を学び、チャートパターンクイズで 理解度をチェックしましょう。実践力を高めるには、複数のパターンを組み合わせた分析が重要です。

準備ができたら、おすすめFX会社比較で あなたに最適な取引環境を見つけて、実践トレードを始めましょう!