【FX用語解説】A-book・B-bookとは?初心者向けに解説

わからない前提で解説 5歳でもなんとなく分かるFX用語!

A-book・B-book

FX業者の注文処理方法。A-bookは市場にヘッジ、B-bookは業者が注文を呑む。リスク管理手法の違い

パンダ
STEP 01

なんとなく理解しよう!

5歳でもわかる超かんたん解説

A-bookとB-bookは、FX会社が注文をどう処理するかの違いなんだ。想像してみて。君がお店で何かを注文したとき、お店が本当に仕入れるか、在庫から出すかの違いみたいなものだよ。

A-bookは、あなたの注文をそのまま大きな市場に流す方法。例えば、君がドルを買いたいって言ったら、FX会社はその注文を銀行やほかの大きな取引相手に伝えて、本当にドルを買ってくるんだ。透明で公平な方法だね。

一方、B-bookは、FX会社が自分で注文を受け止める方法。君がドルを買いたいって言ったら、FX会社が「じゃあ私が売るよ」って自分で相手になってくれる。これも立派な方法で、特にスプレッドが狭くなったりするメリットがあるんだよ。

つまり市場に流すか、会社が引き受けるかの違いなんだよ!

A-bookとB-bookの違いを、もっと身近な例で考えてみよう。A-bookはオーダーメイドの服屋さんみたいなもの。君が「青いシャツが欲しい」って言ったら、お店は布を仕入れて、職人さんに頼んで作ってもらう。本物だけど、ちょっと時間がかかるし手数料も必要だよね。

B-bookは既製服の店みたいな感じ。お店が先に服を用意していて、君が「青いシャツが欲しい」って言ったら、「はい、ちょうどあるよ!」って出してくれる。早くて便利だけど、お店は在庫リスクを持つことになる。どちらも正しい商売の方法なんだ。

A-book vs B-book の違い A-book方式 トレーダー 注文 FX会社 (仲介役) そのまま流す インターバンク市場 B-book方式 トレーダー 注文 FX会社 (取引相手) 自社で引き受ける 市場に流さない

A-bookは市場に注文を流し、B-bookは業者が直接引き受けます。NDD方式DD方式とも関連する重要な概念です。

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STEP 02

さらに深掘ってマスターしよう!

もっと詳しい本格解説

FX業界において、A-bookとB-bookは業者がどのように顧客の注文に対するリスクを管理するかを表す重要な概念なんですよ。この違いは、業者の収益構造や顧客との関係性に大きな影響を与えています。日本の金融庁でも、こうした取引形態の透明性を重視する動きがあります。

A-book処理では、顧客の注文を即座にインターバンク市場や流動性プロバイダーヘッジします。例えば、顧客が1ロット買い注文を出したら、業者も同じく1ロットの買い注文を市場に出すんです。これにより、顧客が利益を出しても損失を出しても、業者の損益は中立となり、スプレッドや手数料だけが収益源となります。透明性が高く、利益相反がない健全なモデルと言えます。

B-book処理では、業者が顧客の注文を呑み、市場にヘッジしません。つまり、顧客の取引相手は業者自身となり、顧客の損失が業者の利益、顧客の利益が業者の損失となります。統計的に多くの個人トレーダーが損失を出すことから、このモデルは業者にとって収益性が高いとされています。ただし、大口の勝ち組トレーダーが現れると、業者は大きなリスクを負うことになります。多くの業者は、顧客や取引内容によってA-bookとB-bookを使い分けるハイブリッド方式を採用しているんですよ。

関連用語をチェック!

ヘッジ リスクを回避するための反対売買。A-bookの基本的な仕組み
カバー取引 顧客注文に対する業者の反対売買。A-book処理の別称
呑み 業者が顧客の注文を市場に流さず自己で受けること。B-bookの特徴
ハイブリッド方式 A-bookとB-bookを併用する方式。多くの業者が採用
リスク管理 損失の可能性を制御すること。A-book/B-bookの選択理由
マリー 売りと買いの注文を相殺すること。B-book内での処理方法
STP/ECN A-book処理を前提としたNDD方式の種類
ディーラー B-book処理で注文を判断する担当者。裁量的な処理を行う
ハイブリッド方式の仕組み FX会社 (判断役) 顧客ごとに処理方法を選択 小口 中口 中口 大口 B-book処理 会社が引き受ける 小口 中口 負組 A-book処理 市場にヘッジ 大口 中口 勝組

多くの業者が採用するハイブリッド方式では、顧客の取引規模や勝率によってA-bookとB-bookを使い分けています。リスク管理の一環です。

業者の収益構造の違い A-bookの収益源 スプレッド 売値と買値の差額 取引手数料 1ロットあたりの手数料 ✓ 顧客の損益に影響されない ✓ 安定的な収益 B-bookの収益源 顧客の損失 負けた分が業者の利益に スプレッド (A-bookより狭くできる) ⚠ 顧客の損益が直接影響 ⚠ 大口の勝ち組はリスク

A-bookとB-bookでは収益構造が大きく異なります。利益相反の有無が重要なポイントです。

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STEP 03

A-book・B-bookに関するQ&A

よくある質問と回答

B-book自体は合法的なビジネスモデルです。多くの規制された業者が採用しており、問題はありません。ただし、悪用される可能性はあります。例えば、意図的なスリッページ約定拒否などの不正行為です。重要なのは、信頼できる規制下の業者を選ぶことです。日本なら金融庁の登録業者が安心です。
通常、顧客には分かりません。業者は内部的に処理方法を決めており、同じ顧客でも取引によって変わることがあります。一般的に、大口取引や勝ち続けているトレーダーはA-book、少額取引や負けているトレーダーはB-bookで処理される傾向があります。ただし、これは推測の域を出ません。約定力スリッページの状況から推測することは可能です。
収益性が高いからです。統計的に個人トレーダーの70-90%は損失を出すとされており、B-book処理ならその損失が業者の利益になります。また、ヘッジコストがかからないため、より狭いスプレッドや有利な条件を提供できます。少額取引の場合、ヘッジコストが取引額を上回ることもあるため、B-bookが合理的な選択となります。
一概には言えません。A-book専門を謳っていても、実際の処理は不透明なことが多いです。また、A-bookでもスプレッドのマークアップや手数料で十分な利益を得ているため、必ずしも顧客に有利とは限りません。重要なのは、業者の規制状況、実績、評判などを総合的に判断することです。FX会社選びでは約定力サポート体制も重要です。
A-bookとB-bookを使い分ける方式です。多くの業者が採用しており、顧客の取引パターン、金額、通貨ペアなどによって処理方法を変えます。例えば、予測可能な小口顧客はB-book、大口や優秀なトレーダーはA-bookといった具合です。これにより、リスクを管理しながら収益を最大化できます。
A-bookに移される可能性が高いです。業者にとって継続的に利益を出すトレーダーはリスクなので、そのリスクを市場にヘッジします。極端な場合、取引制限や口座凍結される可能性もありますが、規制された業者ではそうした不当な扱いは少ないです。ただし、スプレッドが広がるなどの変化はあり得ます。
内部で売買注文を相殺することです。B-book処理の一種で、顧客Aの買い注文と顧客Bの売り注文を業者内部でマッチングさせます。これにより、市場に注文を出さずにリスクを相殺できます。残った分だけをヘッジすれば、効率的なリスク管理が可能になります。大手業者ほどマリーの機会が多くなります。
決め手にはなりません。なぜなら、実際の処理方法は不透明で、同じ業者でも状況により変わるからです。それよりも、約定力スプレッドサポート体制、規制状況など、実際に体感できる要素で判断すべきです。処理方法に関わらず、公正な取引環境を提供している業者を選ぶことが重要です。金融庁の登録状況も確認しましょう。

さらに学ぶ

A-book・B-bookについて理解が深まったら、次のステップへ進みましょう。FX取引の仕組みや業者選びについて、さらに詳しく学べます。

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